ぼくと、むじなと、ラフカディオ。

かつて小泉八雲ことパトリック・ラフカディオ・ハーン (Patrick Lafcadio Hearn)が、自らの感覚で古き日本を歩きまわって独自の感性で見聞を広めたように、遠く故郷を離れてあてどなき夢想の旅を続けるぼくが、むじなと、そしてラフカディオと一緒に、見たり聞いたり匂ったり触ったりした、ぼくと、むじなと、ラフカディオの見聞録です。

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ぬか漬けのススメ 道場六三郎の章 - きみぼくめし外伝

漬物が大の好物である。

 

ごはんのお供に漬物がないといっこうに何も始まらない気がしてしまう。

 

ぼくが毎日食べている漬物は、基本的にほとんど自宅のぬか床で漬けている。ぬか床は東京に暮らしている頃にはじめてみたのだが、いちど管理を怠って駄目にしてしまった。どうにかならぬものかと何とか復活を試みたものの、そのぬか床は帰らぬ人となってしまった。そのころつぶやいていたツイッターには死にゆくぬか床への愛の物語が綴られていて、読み返すたびに涙があふれる。

 

そんな経験を踏まえて、つい最近、とはいっても始めてからもう九ヶ月ほどになるだろうか、新たにゼロからぬか床を育て始めた。東京と島根とでは気候が大きく違うために、ぬか床を育てるにしても手のかけ方が違うのではないだろうかという不安もあったが、そういうことも含めてやってみなければ何も始まらない。というわけで、素敵な漬物ライフには欠かすことの出来ないぬか床作りの日々がはじまったのである。

 

東京に住んでいる頃には、米を少量づつ近所の米屋さんで購入していた。

 

その米屋さんは、注文を聞いてから精米して売ってくれるので、精米機の中にはたんまりと米ぬかがたまっていた。そして米を購入するときには、大量の米ぬかを無料でわけてくれたので、その米ぬかをぬか床のもとにしていた。ちなみにその米屋さんは「ぬかだけでもいいから買いに来てねえ。」と言ってくれたので、時々ぬか床の足しぬかのためにぬかだけを買いに行ったこともある。

 

ただ気になっていたのが、そこの米屋さんの米はおそらく農薬や化学肥料を使っていたものだったと思う。だから新たにぬか床を始める際には、

 

やっぱり農薬や化学肥料を使っていない米ぬかで作りたいと思っていたのである。

 

そんな折に、地元でそういう米作りをしている場所を知り、以後ずっとそこの米を購入している。

 

松江市の長江という場所で作っている「長江ほたる舞」という米である。

 

化学農薬や化学肥料は一切使わない米作りをしているそうだ。ぼくはそこの玄米を一度に二十キロくらいずつ購入して、自分で玄米を精米してぬか床用の米ぬかを得ることにした。そのためにはじめて小型の精米機なるものも購入したのである。

 

精米機を購入するためにいろいろ調べてみると、世の中にはたくさんの家庭用精米機が出回っていて、どれにしようかずいぶん悩んだのだか、

 

結局「道場六三郎がススメる!」というブランド戦略に踊らされて、その機種を購入することにした。

 

道場六三郎がススメるならまあ間違いはないだろうという勝手な思い込みである。「料理の鉄人」を毎週毎週よだれを垂らしながら観ていたぼくにとっては、道場六三郎というネームバリューに引っかからないわけにはいかなかった、それがもし罠だとしても。

 

きみぼくめし外伝 - ぬか漬けのススメ 道場六三郎の章 -

 

その精米機をその後ずっと、いまでも毎日のように使い続けているけれども、特に不具合もなく快適な精米機である。まあ他のものを使ったことがないから比較のしようはないのだが、「なんだよこれ、使えねえなあ、アホか死ねっ!」と怒鳴り飛ばしたことはまだ一度もない。

 

まあそういうわけで、玄米と精米機の準備が整い、遥かぬか床への旅路を歩き始めたわけである。

 

次回へ続く。

 

 

 

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道場六三郎の教えます小粋な和風おかず (NHKきょうの料理シリーズ)

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月白貉