ぼくと、むじなと、ラフカディオ。

かつて小泉八雲ことパトリック・ラフカディオ・ハーン (Patrick Lafcadio Hearn)が、自らの感覚で古き日本を歩きまわって独自の感性で見聞を広めたように、遠く故郷を離れてあてどなき夢想の旅を続けるぼくが、むじなと、そしてラフカディオと一緒に、見たり聞いたり匂ったり触ったりした、ぼくと、むじなと、ラフカディオの見聞録です。

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2019-09-03から1日間の記事一覧

七時五十一分

「いま何分だ?」 「えっ?」 「時計を持ってないんだよ。」 「ああ、時間ですか、」 ぼくは慌ててズボンのポケットからiPhoneを取り出して、時刻を確かめる。 「七時五十一分です、いまは。」 老人が満足そうに笑みを浮かべてから、空を仰ぐ。 「ああ、そう…

青いバナナの香りと、日記。

今からバナナを食べようかどうしようか、たぶんもう一時間くらい迷っている。 それが人の生き方なのさ。 迷う時間を惜しいとは思わない。ずっと迷ってばかりだし、その迷いに明確な答えが出たことなんて、考えれば一度もない。そして今までにどれだけ迷いが…