ぼくと、むじなと、ラフカディオ。

かつて小泉八雲ことパトリック・ラフカディオ・ハーン (Patrick Lafcadio Hearn)が、自らの感覚で古き日本を歩きまわって独自の感性で見聞を広めたように、遠く故郷を離れてあてどなき夢想の旅を続けるぼくが、むじなと、そしてラフカディオと一緒に、見たり聞いたり匂ったり触ったりした、ぼくと、むじなと、ラフカディオの見聞録です。

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2015-11-12から1日間の記事一覧

地獄のワンタッチ

押せばすんでしまうワンタッチな「ボタン」って、まったくいらないと思う。 いや、いらないというか、 だめだと思う。 ぼくの実家の方では昔(いまでもだが)、時期によって電車のドアが自動では開かなかった。学生時代に電車通学だったぼくは、時期限定でド…

ある日の共犯者たち

とある日の出来事。 用事を終えて深夜バスに乗るべく、ある駅の待合所でバスを待ちながらうだうだしていると、 高校生二人がその待合室に入ってきて雑談の後去っていったのだが、ふと見ると二人が座った待合所の簡易ソファーにひとりがサイフを落としていた…

首都よりの赤い手紙

浦島さんの姿を見かけなくなって数ヶ月が経った頃、ぼく宛に分厚い封筒が届けられた。 簡易書留で届けられたその封筒を持ってきた郵便局員は、いままで一度も見たことのない色黒の若い男性だった。 ずいぶんレトロな自転車を玄関先に停めていて、おまけに赤…