ぼくと、むじなと、ラフカディオ。

かつて小泉八雲ことパトリック・ラフカディオ・ハーン (Patrick Lafcadio Hearn)が、自らの感覚で古き日本を歩きまわって独自の感性で見聞を広めたように、遠く故郷を離れてあてどなき夢想の旅を続けるぼくが、むじなと、そしてラフカディオと一緒に、見たり聞いたり匂ったり触ったりした、ぼくと、むじなと、ラフカディオの見聞録です。

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やがてボケてしまった、薄ら美しい日記。

ぼくはここ数年、六年とか七年とかかな、テレビを一切観ていない。 テレビも観ていないし、新聞も読まないし、ラジオも聞かない。いわゆる日本の情報系のWEBサイトもまったく閲覧しない。Yがつくなんちゃらニュースとかに代表される例のくだらないやつもね。…

未知なるものへの疑いと恐れ、けれど歩き出す勇気と強さ、イーサン・チャンサー監督による『アマラ(AMARA)』

多くは物語らないけれど、けれどね、その重厚な近未来的世界観、そういうものがぼくは大好物である。 描かれていないものが、場合によってはすべてなこともある。 必ずしも近未来ではなくてもよいかな、レトロフューチャーでも、ファンタジーでも、あるいは…

たとえば夜の夢をみたことがない人がいるなら、改めて丁重にこんばんは日記。

眠っている時間にみる夢の中で、それが夢の中だと完全に認識しているケースが有ることは、おそらくだが多くの人が経験していることだろう。 そういう範疇をまったく超越した、純カオスたる夢も一方ではあるが。けれどそれはさておき、比較的ドラマティックな…

ニール・ブロムカンプ率いるオーツ・スタジオ最新作、『ANTHEM』の世界を実写化させた壮大なショートストーリー『コンヴィクション(Conviction)』

南アフリカ共和国出身の映画監督ニール・ブロムカンプ(Neill Blomkamp)が率いるオーツ・スタジオ(Oats Studios)の最新作がつい昨日公開されたようなので、その話題を取り上げてみたい。 映画の話をウェブログに書くのはたぶん一年ぶりくらいじゃないのか…

いいですかレディー、人が撃たれたら血は流れるものなんです日記。

22歳の春にすみれは生まれて初めて恋に落ちた。広大な平原をまっすぐ突き進む竜巻のような激しい恋だった。 それは行く手のかたちあるものを残らずなぎ倒し、片端から空に巻き上げ、理不尽に引きちぎり、完膚なきまでに叩きつぶした。そして勢いをひとつまみ…

よもや、真剣日記。

妥協のない日記を、かつていままで書いたことがあっただろうか。 いや、そういうことを書こうと思ったことはあったし、書いた気になったことは無限だろうけれど、けれど、大抵はそんなものは書けないままに人は、穴熊の如き速さで、必死に走り続けるのだろう…

インスタグラムのような、そうでもないような濃密色の日記。

この数ヶ月、嫌な夢ばかり見ていた気がするのだけれど、昨日の、いや今朝の明け方見ていた夢は、あまり嫌な夢ではなく、そして鮮明に覚えている。 ぼくはどこかへ向かう電車に乗っている。たぶん家に帰る途中なのかもしれない。ボックスシートではなく、横に…

薄暗いけれど鮮やかな濃夢

十四歳の頃に知り合った、ぼくのただひとりの、おそらくただひとりだと言ってもいい友だちが、自ら命を絶った。 都内でも有数のとんでもなく高いビルから、警備員の制止を振り切って飛び降りたと聞いた。六十階のビルだ、生きてかえったなら、酒のつまみには…

ゴラダームの穴の話

道端で、目の前を歩く見知らぬ老婆が唐突に転んだので、何も考えることなく慌てて咄嗟に駆け寄って手を差し伸べた。 「だいじょうぶですか?」 「ああ、ああ、ありがとうね、ぜんぜん大丈夫だけん、あんたみたいに若くても、うっかり転ぶでしょう。そのうっ…

ダークネス

「先が見えない道を歩くのって、あたし、けっこう好きなんだよ。」 狭い台所の小さな流し台で、ぼくの身体の右側面に磁石に吸い寄せられたブリキ人形みたいに引っ付いてカタカタと洗い物をしているミラが突然手を止めて、たぶんまだブリキにはなりきれないで…

きょうは八宝菜は作らない、けれど地獄の13丁目にある映画館で足止めを喰らう日記。

毎日定期的にウェブログを書かなくなって、もうおそらく八ヶ月ほどは経過したに違いない。 八方広がりの八ヶ月であり、同時に八方塞がりの八ヶ月。 物事なんてものは常に表裏一体で、流れ行く日々は状況が如何にあれど、幸福でもあり、不幸でもある。けれど…

アルファとオメガの水色

ぼくが振り返ると、ミラは自転車の正面をぼくの立っている場所とは反対に向けたまま、ぼくの方に体を振り返らせ、何か湿り気のある小さくて透明な柔らかい球体を覆い隠すような悲しげな笑みを浮かべて、こちらをずっと見ていた。その姿を見て歩みを止めたぼ…

第零話 - 現像 -

ぼくが毎朝、駅まで向かう途中で通り抜ける小さな自然公園の遊歩道で、毎日ではないのだが、必ず同じ時刻に公園内ですれ違う女性がいる。 髪は健康的な心地の良いショートヘアーで、上品だがなにか常識を外れたような黒縁のメガネをかけていて、会うたびに耳…

コリン・ハーディ監督による『ザ・ナン』の予告編映像公開は来週の水曜日だ!

コリン・ハーディ(Corin Hardy)監督による『ザ・ナン』(The Nun)の初となる公式予告編映像が、2018年6月13日(水曜日)、ついに公開となるらしい。 Friends. Wednesday 13th shall mark the arrival of #TheNun official teaser trailer...You. Have. Be…

純然たる、狂人の強靭な日記。

この数ヶ月の、心が壊れたぼくの日記の断片を、ここにはめこんでみる。 実際この数ヶ月、まとまった文章など書ける状態ではなく、まともな食事も、正常な睡眠もままならなかった。ただ、無理をして元気を出そうとしても仕方のないことに途中で気が付き、苦し…

スーパーでジャンクなロールケーキを買った夕暮れと、恋する日記。

もうずいぶん昔の話だけれど、初めて付き合った女性にふられてしまって、でも諦めきれなくて、彼女の住む街の駅まで会いに行ったんだ。 「駅で待ってるから、」ってメールだけを送って、なんのあてもなく、きてくれるあてもないのに、その駅で何時間も待った…

青い山へ、その先の青い山へ日記。

部屋の窓を開け放って、映画を流しながらごはんの準備をしよう。 何も予定のないひとりきりの休日だけれど、そしてしばらくはそんな休日や日曜日があてもなく続くかも知れないけれど、それでもぼくは、前に進んでゆく。 いまこの瞬間、部屋の中をゆっくりと…

悲しいけれど、光が差し込んだよ、復活の兆し日記。

前略 まったく心の環境が変わってしまった生活で、ぼくは朝ごはんを作ることを長い時間忘れてしまっている。 前日に、昆布と煮干しを鍋で水に浸し、玄米を水ですすぎ、明日の朝ごはんを想像する時間。 そして次の日、朝起きて、味噌汁を作り、米が炊け、目玉…

ラブレター

昨日の夜のこと、ごめんなさい。 ただ土曜日にきみと過ごした一日のことで、おれはこれまでにないほど満たされていて、天にも昇る思いで、けれどその跳ね返りがあまりにも大きくて、精神はかなりタフなほうだと思うけれど、まともに物事が考えられるような状…

光に続く闇の物語

この数年間、見知らぬ土地で本当に孤独でひとりぽっちだったぼくのそばで、ぼくのことをあたたかく、そしてつよく照らしてくれていた光が、遠ざかっていってしまった。 その原因の多くがぼくにあることはよくわかっている。 よくわかってはいるけれども、あ…

ハリネズミの微笑み

午前七時過ぎ、ぼくがベッドの中で微睡んでいると、ベッドの脇のサイドテーブルに置いてあるiPhoneにメッセージが送られてきた。 昨日は、ごめん。 ぼくはベッドの中でしばらく、ただ一言だけ送られてきたその言葉を何度と無く読み返してから、起き上がった…

頭のおかしい土曜日に食べる出来合いのポテトサラダと、クレイジー・サタデー・ナイト・フォーエヴァー日記。

自分が頭がおかしいって思ったこと、あるかな? もちろん、そういう人はたくさんいるに違いなけれど、もうちょっと深く突っ込んで、例えば自分で制御出来るレベルなのか、あるいはそうではないのか、とか。 ただそのあたりの自己判断はまったくもって難しい…

血と暴力の先にあるもの、アーニャ・ベイヤーズドーフ監督『ヴァンピーア(原題:Vampir)』

今回は、オーストラリアの女流映画監督アーニャ・ベイヤーズドーフ(Anya Beyersdorf)による『ヴァンピーア(原題:Vampir)』という短編作品を取り上げてみたい。 Vampir source: anyabeyersdorf.files.wordpress.com/2015/09/vampir_presskit.pdf ちなみ…

悪夢の詰まった草餅と、誰も買わない桜餅半額日記。

日常が混乱を極めると、夜の夢の中もまた混沌たる悪夢になることがある。 ぼくはどこかの和菓子工場のような場所で、餡この入った草餅を製造している。仕事ではなくなにか大学のような場所での実習的な雰囲気が漂ってる。指導をしてくれている人もぼくも、白…

歴史的な悪魔狩人一族の血を引く最後の生き残り、ベン・ジャガー監督『コービン・ナッシュ(原題:Corbin Nash)』

今回は、ぼくの好物のひとつである最新“悪魔映画”の話題を取り上げたい。 ベン・ジャガー(Ben Jagger)監督による『コービン・ナッシュ(原題:Corbin Nash)』という作品である。 #CorbinNashMovie out in theatres this April, real proud of this movie,…

ロブ・ゾンビ監督による『スリー・フロム・ヘル(原題:3 From Hell)』の撮影が開始される!

ロブ・ゾンビ(Rob zombie)監督による『マーダー・ライド・ショー』(House of 1000 Corpses)、その続編となる『デビルズ・リジェクト マーダー・ライド・ショー2』(The Devil's Rejects)のさらなる続編が製作されるという話題はずいぶん前から気になっ…

デヴィッド・サクライ主演のディストピアな近未来SF、ショーン・ラナ監督『ザ・ブッチャー(原題:The Butcher)』

デヴィッド・サクライ(David Sakurai、櫻井デヴィッド)というデンマーク出身の日本人俳優を知ったのは、ウッイ・メーサーロシュ・カーロイ(Károly Ujj Mészáros)監督による『リザとキツネと恋する死者たち』(Liza, the Fox-Fairy、Liza, a rókatündér)…

心と体を完璧にするインプラント施術とは?エディー・アルカザー監督『パーフェクト(原題:Perfect)』

米国テキサス州オースティンで毎年3月に行われる音楽や映画を扱った大規模なエンタメイベント、略称SXSWこと「サウス・バイ・サウスウエスト」。 今年2018年度も3月9日から3月18日の期間で現在まさに開催中であり、もちろん様々な最新映画の話題に溢れている…

年老いたマイケル・マイヤーズ?を描いた『ハロウィン』のファンフィルム、D・H・カニングハム監督『ヒー・ウェイツ(原題:He Waits)』

2018年10月19日、ジョン・カーペンター(John Carpenter)監督による『ハロウィン』(Halloween)の40年後を描いた『ハロウィン』フランチャイズの最新作、デヴィッド・ゴードン・グリーン(David Gordon Green)監督による『ハロウィン(原題:Halloween)…

暗い森

「鬼のミイラがあるキボシ神社っていうのは、この山の頂上にあるんですか?」 吉田緑がぼんやりと空を仰ぐようにして鳥居を見上げながら、ぼそっとつぶやいた。 「いや、山頂ではないようなんだけど、おれの調べた情報だと、この鳥居を抜けてしばらく登山道…