ぼくと、むじなと、ラフカディオ。

かつて小泉八雲ことパトリック・ラフカディオ・ハーン (Patrick Lafcadio Hearn)が、自らの感覚で古き日本を歩きまわって独自の感性で見聞を広めたように、遠く故郷を離れてあてどなき夢想の旅を続けるぼくが、むじなと、そしてラフカディオと一緒に、見たり聞いたり匂ったり触ったりした、ぼくと、むじなと、ラフカディオの見聞録です。

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『リザとキツネと恋する死者たち』を観たよ、トミー谷日記。

このウェブログでよく取り上げている話題としては圧倒的にホラー映画のことが目立ちがちだが、ホラー映画ばかり観ているのかと言えば、そんなことはない。

 

なんだったらホラー映画なんて観たこともないと言っても過言ではない(嘘)。

 

昨日はウッイ・メーサーロシュ・カーロイ(Ujj Mészáros Károly)監督の『リザとキツネと恋する死者たち』(Liza, a rókatündér)を鑑賞した。

 

 

一見すると邦題は、キツネとか死者とか、なんだかホラー映画みたいな雰囲気だから、またホラーかよとなるし、キツネの妖怪と邪悪な幽霊の話なので、ホラーではない!とは言い切れないが、ホラー要素は薄い。原題は「キツネの妖精リザ」みたいな意味だと思う。邦題って無駄な情報を付けがちなので嫌いである。

 

一緒に見た相方いわく、クエンティン・タランティーノ(Quentin Jerome Tarantino)とジャン・ピエール・ジュネ(Jean-Pierre Jeunet)とウェス・アンダーソン(Wesley Anderson)を混ぜて少し水で薄めたみたいな映画だったと言っていたが、確かにその表現は一理ある。

 

個人的には、そこにもう一声足して、チャウ・シンチー(周 星馳、Stephen Chow)も混ざっていると思う。

 

結論から言うと、冒頭の辺りはレンタルの選択を間違ったかと思ってヒヤヒヤしたが、トータルで言えば良い映画だと思う。

 

作品の肝となっているのは、トミー谷役を演じているデヴィッド・サクライ(David Sakurai)と、ゾルタン刑事役のサボルチ・ベデ=ファゼカシュ(Szabolcs Bede Fazekas)であろう。

 

 

あとは奇妙な食事シーンがわりと豊富な点も見どころである。

 

タランティーノの『パルプ・フィクション』(Pulp Fiction)の中で、オランダのフレンチフライのお供はマヨネーズだと言って「オエーッ」となっていたが、ハンガリー映画である本作品もマヨネーズであるところなどは興味深い。

 

コメディありサスペンスありの恋愛ドラマだが、最終的には妖狐と邪悪な亡霊の話なので、やっぱりホラー映画だなあ・・・。

 

ちょっとポップに最近見た映画の日記でも綴ろうと思ったが、やっぱりホラーの呪縛から逃れられない今日この頃である。

 

じゃあ最後に予告編でも観てみろよ、なかなかいい映画だぜ。

 

でもまだ未鑑賞で本気で観る気があるなら、予告編観ないほうが絶対楽しめるはず。

 

 

 

 

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