家の中に何かがいる!マット・エンジェル&スザンヌ・クゥート監督『オープンハウスへようこそ(原題:THE OPEN HOUSE)』
中古住宅を販売するための集客方法として、「オープンハウス」なる手法が存在する。
これは、例えばあなたがいま住んでいる家を売ろうと思った際に、その自宅を特定の日に、例えば土日とか祝日に一般に開放し、購入を考えている来訪客に家の中を自由に見てもらうというものである。
日本においてこのオープンハウスが主流かどうかは定かではないが、米国などではどうやら主流のようで(これも確かではないが・・・)、映画においてこのオープンハウスというものが重要な鍵になっているケースをよく目にする。
このオープンハウスの種類として、すでに家のオーナーが引っ越してしまって空家の状態で開放される場合と、まだその家にオーナーが住んでいる状態のまま特定の日だけ解放される場合というものが、映画を観ている限りでは存在するようである。
でまあ、ホラーとかスリラーなどでは、後者のオーナーが住んでいる状態で解放されたオープンハウスをベースとして、恐ろしい出来事が起こったりする。
例えば、オープンハウスは誰でも比較的自由に出入りができるため(まあ昨今はそれなりのセキュリティーにも気を使っているだろうけれど)、客を装った異常者が物件内部にこっそり身を潜めて夜を待ち、オープンハウス終了後のオーナー家族を襲う・・・という、いわば「オープンハウスあるある」的内容の物語は比較的多いような気がする。
ぼくはどちらかと言えば神経質な方なので、もし家を売るというような立場になったとしても、自分が住んでいる状態でのオープンハウスという手法は絶対に望まないと思う。なぜなら、自分のプライベート空間にゾロゾロとまったく見ず知らずの他人、つまりある意味の“異物”が入り込んでくるということに大きな不安と恐怖を感じるからである。流石に、前述のような異常者が隠れ潜んでいるという恐怖に対する不安まではいかないけれど、そういうことだってありえなくもない。
ちなみにちょっと違う話だが、ぼくがかつて借りていたアパートに日常的に誰かが侵入しているということが発覚したことがあり、その犯人は合鍵を持っている不気味な風貌をした家主だった!ということがあった。あの恐怖はいまでもトラウマであるから、その手の映画を観るとまた違った趣の恐怖を感じることがある。
というわけで、今回はオープンハウスをテーマにした作品を取り上げてみたい。
マット・エンジェル(Matt Angel)とスザンヌ・クゥート(Suzanne Coote)の共同監督による『オープンハウスへようこそ(原題:The Open House)』という作品である。
先に少しだけ言っておくと、邦題がヒドいような気がする。まだ観ていないので確かなことは言えないが・・・、ストレートに『オープンハウス』でいいはずである。昨今の邦題は余計な言葉を無駄に付け加えて作品の雰囲気をぶち壊しているケースが多すぎる。これではまるでコメディーか、あるいはハートウォームなファミリードラマじゃないか。
さて物語であるが、ここでわざわざ言うまでもなく、細分化ジャンルとしてはオープンハウス・ホラーとでも呼ぶべきものである。
本作品のキャストとしては、主人公親子、母のナオミ・ウォーレス役をピアシー・ダルトン(Piercey Dalton)、そして息子のローガン役を『モールス』(Let Me In)や『ドント・ブリーズ』(Don't Breathe)で知られるディラン・ミネット(Dylan Minnette)が演じている。
というわけで、本作品の予告編映像を取り上げておくので、家を買う気がないのについついオープンハウスに足を運びがちなオープンハウス愛好家の方は、是非にもご覧いただきたい。
本作品はNETFLIX限定で、2018年1月19日から配信予定だとのこと。
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