ぼくと、むじなと、ラフカディオ。

かつて小泉八雲が自らの感覚で日本を歩きまわって見聞を広めたように、故郷を離れて旅を続けるぼくが、ぼくの感覚でその土地を歩き回って、見たり聞いたり嗅いだり触ったりした、ぼくの見聞録です。

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狼女は魔女のように迫害される、ヨナス・アレクサンダー・アーンビー監督『獣は月夜に夢を見る』

先週末にレンタル店で借りてきて鑑賞した映画は3本、ジェームズ・ワン(James Wan)監督の『死霊館 エンフィールド事件』(The Conjuring 2)、ウッイ・メーサーロシュ・カーロイ(Ujj Mészáros Károly)監督の『リザとキツネと恋する死者たち』(Liza, a rókatündér)、そして最後の1本を昨日の夜ウォッカを飲みながら鑑賞した。

 

デンマーク出身のヨナス・アレクサンダー・アーンビー(Jonas Alexander Arnby)監督による『獣は月夜に夢を見る』(Når dyrene drømmer)。

 

獣は月夜に夢を見る

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先の2本、超常現象と、妖狐と怨霊に引き続き、人狼というテーマを取り扱ったホラー映画よりな作品である。

 

ただし本作品は、アメリカ映画によく見られるような狼男映画的なものではなく、どちらかと言えば、16世紀後半の異端審問全盛時代に、魔女術と同様に神に対する罪であるとして迫害の対象となった「狼憑き」的な趣を感じさせる作品である。

 

物語に登場する2人の人狼がいずれも男性ではなく女性であることからも、そのことが伺える。

 

 

ちなみにアーンビー監督は、ラース・フォン・トリアー(Lars von Trier)監督の作品で美術アシスタントを務めていたこともあるという経歴を持っているそうである。

 

簡単な個人的感想を述べておくと、仮想郷愁のようなものを強く感じさせる作品であると言っておこう。あるいは、倉本聰人狼映画を制作したらこんな風になるのではないかと、観終えてからふと思った。

 

ただし邦題に関しては、人狼だからといって、原題にはないのに無駄に「月夜」とか入れちゃっているところが雰囲気丸つぶれで致命的な失敗だと思う。ちなみに英題は『When Animals Dream』なので原題にほぼ忠実。だから邦題も『獣が夢を見る時』くらいにすべきなのに、アメリカンな狼男にこじつけるようなタイトルになっている。「そんな映画じゃねえし。」と密かにツッコミを入れたことは言うまでもない。

 

物語の主人公マリー役を演じるのはソニア・ズー(Sonia Suhl)。スーかスールかと思っていたらインターネット上の日本語表記はすべてズーだったのでズーとしておくが、実際の発音とカタカナ表記がずいぶん違うことがあるよね、あれは誰が決めてるんだ?

 

 

そしてマリーの父親役を演じているのは、ラース・ミケルセン(Lars Dittmann Mikkelsen)。ラースは、マッツ・ミケルセン(Mads Mikkelsen)の兄である。

 

 

というわけで、今回借りてきた3本の中では際立ってよい映画だったので、もし興味のある方は鑑賞してみてはいかがだろうか。

 

最後に予告編を取り上げておくので、気になる方はどうぞ。

 

 

 

 

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