ぼくと、むじなと、ラフカディオ。

かつて小泉八雲ことパトリック・ラフカディオ・ハーン (Patrick Lafcadio Hearn)が、自らの感覚で古き日本を歩きまわって独自の感性で見聞を広めたように、遠く故郷を離れてあてどなき夢想の旅を続けるぼくが、むじなと、そしてラフカディオと一緒に、見たり聞いたり匂ったり触ったりした、ぼくと、むじなと、ラフカディオの見聞録です。

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探検家パーシー・フォーセットの実話を綴ったアマゾン冒険譚、デヴィッド・グラン原作『ロスト・シティZ 探検史上、最大の謎を追え』と、映画版ジェームズ・グレイ監督『ロスト・シティZ 失われた黄金都市』

先日たまたま図書館で手に取った本を、現在読み進めている。

 

米国のジャーナリストであるデヴィッド・グラン(David Grann)によるノンフィクション『ロスト・シティZ 探検史上、最大の謎を追え』(The Lost City of Z)という作品である。

 

ロスト・シティZ 探検史上、最大の謎を追え

ロスト・シティZ 探検史上、最大の謎を追え

 
ロスト・シティZ 探検史上、最大の謎を追え

ロスト・シティZ 探検史上、最大の謎を追え

 

 

まだ最後までは読んでいないのだが(あと40ページほどで読み終わるが)、簡単な概要としては、英国の探検家パーシー・フォーセット(Percy Fawcett)の半生と冒険譚であり、彼が探し続けたアマゾンの奥地にあるという伝説の古代都市のことが綴られている。

 

結局フォーセットは人生を捧げた最後の探検で、息子と息子の友人と共にアマゾンの人跡未踏地に足を踏み入れ、しかし残念ながら消息を絶ってしまい、その失踪に関しては謎に包まれているらしい。

 

その後、フォーセット隊を探し出すという名目のもと、何人もの探検家がアマゾンに足を踏み入れたものの、その多くが同じく消息を断っているという。中には原住民族に捕らわれたり、殺されたりした人々も多くいるらしい。

 

フォーセットがアマゾンに消えたのは1900年代初頭のことであり、近年になり著者がその足跡を辿った際には、ジャングルの一部は伐採によりなくなっていたとも書かれている。

 

現在アマゾンがどの程度調査されているのかは個人的には知り得ないが、100年近く経った現在では、ずいぶん状況も違っているのかもしれない。

 

しかしながら、本の内容はなかなかスリルとロマンに溢れており、読み応えがある。

 

本筋から少し外れる話題だが、アマゾン奥地の古代文明の事柄に触れて、かつてのコンキスタドールの残した記録として、「アステカ族のある部屋に生まれつき顔と身体、髪、まつ毛が白い男女や子どもがひしめいているのを見た」という記述があるなど、白色人種のようなインディオの存在などという話も登場しており、なかなか興味深い。

 

さて、この本を手に取った理由は、ずいぶん前に目にしたある映画の予告編のタイトルと酷似していたからであり、予想通り同作品はこの本を原作として製作されたもののようである。

 

映画のタイトルは『ロスト・シティZ 失われた黄金都市』(The Lost City of Z)、邦題には「失われた云々」などという下らない装飾がなされているが、シンプルに『ロストシティZ』で十分に思う。原作も然りで、「探検史上、最大の謎を追え」なんて言葉は不要、そんなもの帯にコピーとして書けばよろしかろう・・・。

 

映画版の監督はジェームズ・グレイ(James Gray)、そしてパーシー・フォーセット役をチャーリー・ハナム(Charlie Hunnam)が演じている。

 

 

またフォーセットの息子ジャック役をトム・ホランド(Tom Holland)、妻のニーナ役をシエナ・ローズ・ミラー(Sienna Rose Miller)、フォーセットの探検隊に参加したヘンリー・コスティン役をロバート・パティンソン(Robert Douglas Thomas Pattinson)が演じている。

 

 

というわけで、映画版の日本での公開はこれから(2018年1月27日)みたいだけれど、 原作がなかなかおもしろいので、ちょっと観たくなっちゃった。

 

では最後に、映画版の予告編映像を取り上げておくので、興味のある方はぜひご覧いただきたい。さらに、原作もなかなかおもしろいので、興味のある方は手にとってみてはいかがだろうか。

 

 

 

 

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