ぼくと、むじなと、ラフカディオ。

かつて小泉八雲ことパトリック・ラフカディオ・ハーン (Patrick Lafcadio Hearn)が、自らの感覚で古き日本を歩きまわって独自の感性で見聞を広めたように、遠く故郷を離れてあてどなき夢想の旅を続けるぼくが、むじなと、そしてラフカディオと一緒に、見たり聞いたり匂ったり触ったりした、ぼくと、むじなと、ラフカディオの見聞録です。

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まるで実写版『FALLOUT』!世界崩壊後の黙示録的な世界に生きるひとりの女性の物語、ガブリエル・カリム・ムッチ監督『ルナティーク(原題:LUNATIQUE)』

例えば世界が崩壊してしまって、人類がほとんど死に絶えて、地上の空気も汚染されて、もしそんな場所で自分が、数少ない人間の生き残りとして生きてゆかなければならなくなったら、っていう妄想を頻繁にすることがある。

 

人生に疲れているのだろうか・・・。

 

まあ、崩壊の原因の最も有力な候補は、核戦争あたりだと思うけれど。

 

放射性物質で世界が汚染されるというディストピアな線で考えれば、今後の日本なんて真っ先に崩壊しかねないどころか、もはや片足を突っ込んでいる。けれど、なぜそれでも原発を推進しているのかっていうことを考えれば、ずいぶんイカれた国だということは、ある程度明白である。某お隣のミサイルを発射しがちな国のことを決して批判出来るような状況ではない。ある意味ではやっていることは同等である。

 

海外の某ネットコミュニティー上で、とあるブラジル人に「きみの住む国の文化は素晴らしいと思うが、きみの国の政府は大嫌いだ。」と言われたので、「ぼくも同じ意見です。」と答えておいた。

 

まあそれはさておき、話を戻そう。

 

でまあ、世界が崩壊してしまった後に生き残った自分を妄想する際の話だが、ぼくの場合、それは完全なるネガティブなものではなく、ちょっとポジティブというか、楽しい妄想をすることが多い。具体的に言えば、そんな世界でどうやって生きてゆこうかなあ、ということであり、そうなってくるともちろん、隠れ家的あるいは秘密基地的な居住空間での生活を想像してしまう。

 

ゲームや映画で描かれているような、地球崩壊後の荒れ果てた町の地下にある、自分だけの家での暮らしである。

 

地上は高濃度の放射性物質で汚染されているため容易には外に出ることは出来ない。さらに外の世界には、秩序を失った人間の生き残りや、あるいは放射能で変貌を遂げた未知の生物なんかがうろついているため、やはりそれも迂闊には外出できない要因である。

 

しかし、生活してゆくには、ある程度の食糧やその他の物資が必要であり、たとえ来る審判の日に備えて自分の隠れ家にそれらを備蓄していたとしても限界があり、いずれは放射能を防ぐ防護服を身にまとい、敵対者に対抗するための武器を携えて、物資を求めて荒れ果てた町をさまよい歩くことが日課となってくる。

 

そういうことを考えると、ちょっとワクワクしている自分がいる。ただそれはあくまでも妄想だからワクワクするのであって、実際にそんな日々を背負わなくてはならなくなったら、おそらくは地獄だろうと思う。

 

さて前置きが長くなったが、そんな類の妄想癖を持つぼくが、ちょっと唸った短編作品を今回の話題として取り上げたい。

 

南米ブラジルのサンパウロを拠点として活動するガブリエル・カリム・ムッチ(Gabriel Kalim Mucci)監督による『ルナティーク(原題:Lunatique)』である。

 

 

 

このタイトルの意味は、おそらく「気まぐれ」とか「鬱ぎ込んだ」とかいう意味ではないのかと思う。

 

本作品は、前述にあるようなアポカリプス的世界に取り残された女性を主人公とする短編のSF作品であり、有名ゲームシリーズ『Fallout(フォールアウト)』の世界観や、その他のディストピアなSF作品の影響を少なからず受けているとは思うのだが、そのクオリティーがなかなか素晴らしい。

 

というわけで、ぼくと同じような妄想を日々抱えている方は、おそらく必見の作品だと思うので、まあそんな妄想は抱えていないよ、という方でも、ぜひご覧いただきたい。

 

 

 

 

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