ぼくと、むじなと、ラフカディオ。

かつて小泉八雲ことパトリック・ラフカディオ・ハーン (Patrick Lafcadio Hearn)が、自らの感覚で古き日本を歩きまわって独自の感性で見聞を広めたように、遠く故郷を離れてあてどなき夢想の旅を続けるぼくが、むじなと、そしてラフカディオと一緒に、見たり聞いたり匂ったり触ったりした、ぼくと、むじなと、ラフカディオの見聞録です。

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人生に幻滅した青年が見つけた黄金の場所、イーライ・ダゲール監督『ウェイブス ’98(原題:Waves ‘98)』

2015年に開催された第68回カンヌ国際映画祭で、フランスの映画監督ジャック・オーディアール (Jacques Audiard)の『ディーパンの闘い』(Dheepan)がパルム・ドールを獲得した年、短編部門のパルム・ドールを獲得した作品がある。

 

レバノン共和国の映画監督イーライ・ダゲール(Ely Dagher)による『ウェイブス ’98(原題:Waves ‘98)』である。

 

 

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本作品は、ダゲール監督の生まれ故郷ベイルートに捧げられた私的ヴィジュアル・エッセイだということであり、1998年にベイルート郊外に住んでいる十代の若者を通して、監督自身の故郷への愛と複雑な心境が描かれている。

 

誰しも自分の生まれ育った場所というものには、多かれ少なかれ、様々な種類の思いを抱き続けているに違いない。愛情もあれば憎しみもあるだろうし、言葉にし難い複雑な思いもあるかもしれない。

 

ちなみにぼく自身もそうだし、歳を重ねるごとにその場所にあるのが単なる愛着ではなく、ある意味ではなにかの呪縛に近いものだと感じることがあるが、今でもその地に足を踏み入れると、何か説明し難い感情に包まれる。それはかつてぼくを取り巻いていた空気の匂いか、あるいは肌に触れる風の形のようなものかもしれない。

 

さて、そんなわけで、今回はダゲール監督の『ウェイブス ’98』本編を取り上げるのだが、前述している『ディーパンの闘い』もなかなか見応えのあるよい作品なので、念のために予告編だけでも取り上げておこうと思う。

 

 

というわけで最後に、本題である『ウェイブス ’98』本編を取り上げておくので、興味のある方は是非にもご覧いただきたい。

 

 

 

 

 

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