ぼくと、むじなと、ラフカディオ。

かつて小泉八雲ことパトリック・ラフカディオ・ハーン (Patrick Lafcadio Hearn)が、自らの感覚で古き日本を歩きまわって独自の感性で見聞を広めたように、遠く故郷を離れてあてどなき夢想の旅を続けるぼくが、むじなと、そしてラフカディオと一緒に、見たり聞いたり匂ったり触ったりした、ぼくと、むじなと、ラフカディオの見聞録です。

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『ブレードランナー』から『ブレードランナー 2049』に至る空白の30年間を描いた短編作品を、きみはもう観たか!?

2017年10月6日、遂に米国公開(日本公開は同年10月27日)となる『ブレードランナー 2049』(Blade Runner 2049)。

 

 

本作品はご存知のように、SF映画の金字塔とも称されるリドリー・スコット(Sir Ridley Scott)監督による『ブレードランナー』(Blade Runner)の正統的な続編であり、さらに原作となっているのは、米国のSF作家フィリップ・K・ディックによる『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』(Do androids dream of electric sheep?)であることは言うまでもないだろう。

 

 

今回、前作の監督であるリドリー・スコットは製作総指揮にまわり、監督を担うのはドゥニ・ヴィルヌーヴ(Denis Villeneuve)である。

 

ウェブログでも本作品については何度か触れているが、最近あまり触れていない理由は、ぼく自身が完全に本編を観る気満々なので、自主的に情報をシャットアウトしているからである。昨今の映画プロモーションはインターネットを駆使して事前情報を放出しすぎる傾向があるため、それに身を委ねてしまうと本編を観る際の楽しみが七、八割ほどカットされてしまう場合がある。ぼくは映画の楽しみダイエットをしているわけではないので、本気で観たい映画の事前情報やプロモーションには極力目を伏せるようにしている。ある意味で、情報垂れ流しのプロモーション戦略は、映画を期待する観客にとって害悪ですらあると感じることもある。

 

今までに触れた記事に興味のある方は以下をご覧いただきたい。デッカードブラスター仕様の水鉄砲とか、『ブレードランナー 2049』と『プロメテウス』との関連性とか、いろいろあるよ。

 

関連記事2017年10月27日公開『ブレードランナー 2049』最新情報、予告編映像とかポスターヴィジュアルとかデッカードブラスター水鉄砲とか!

 

関連記事『ブレードランナー 2049』の予告編に、『プロメテウス』の“エンジニア”が登場している。

 

さて、本作品は前作である『ブレードランナー』の30年後の世界を描いており、新任のブレードランナーであるLAPD(ロサンゼルス市警察)の捜査官“K”が、レプリカント開発に関わる陰謀を暴くためのある秘密を求めて、失踪した前作の主人公リック・デッカード(Rick Deckard)の行方を捜索している、というような内容になっているとのことである。

 

リック・デッカード役を演じるのはもちろんハリソン・フォード(Harrison Ford)、そして新任ブレードランナーの捜査官Kを演じるのは、監督と同じくカナダ出身のライアン・ゴズリング(Ryan Thomas Gosling)。さらに、前作に登場したガフ(Gaff)役のエドワード・ジェームズ・オルモス(Edward James "Eddie" Olmos)も再登場する。

 

そして、本編公開に先駆けて、2019年から2049年までの空白の30年間を紐解くための短編作品が製作され、事前に公開されている。そのひとつは渡辺信一郎監督によるアニメーション作品となっている。

 

タイトルはそれぞれ、『2022:ブラック・アウト(原題:2022: Black Out)』、『2036:ネクサス・ダウン(原題:2036: Nexus Dawn)』、『2048:ノーウェア・トゥ・ラン(原題:2048: Nowhere to Run)』となっている。

 

こういった本編公開前の前日譚的短編作品公開というプロモーションの手法は、つい先ごろ日本公開となったリドリー・スコット監督の『エイリアン:コヴェナント』(Alien: Covenant)でも多用されていた手法である。リドリー・スコットの最近のお気に入り戦略なのかもしれない。

 

そして、これらは本編の予告編でなはなくあくまで単独の短編作品であり、すぐに本編自体を鑑賞できるので是非観たいところではあるが、『エイリアン:コヴェナント』の際に公開された前日譚的短編には完全に長編本編のネタバレ的趣を持つような映像が含まれていたため、個人的には長編本編を鑑賞後に楽しみたいと思っている。

 

だからまだ観ていない。まあアニメーション作品は実写とは大いに趣を異にすると思うので、事前に観てもいいかもしれないけれどね・・・。

 

というわけで、ぼくは本編鑑賞後に観るけれど、以下にその三作品を取り上げておくので、興味のある方はぜひご覧いただきたい。

 

 

 

 

 

 

 

ホラー映画カナダのケベック州で発生した異常な疫病、ロビン・オーベルト監督のゾンビ映画『LES AFFAMÉS』

 

映画恋多き男クリント・イーストウッドの娘フランチェスカ主演、ナタリア・リート監督『M.F.A』

 

ホラー映画スティーヴン・キング原作の“妻殺し”ホラーがNETFLIX限定配信、ザック・ヒルディッチ監督『1922』

 

ホラー映画歌って踊ってゾンビをぶっ殺せ!異色のクリスマス・ミュージカル・ホラー、ジョン・マクフェール監督『アンナ・アンド・ジ・アポカリプス(原題:ANNA AND THE APOCALYPSE)』

 

ホラー映画フランシス・F・コッポラの処女作品をリメイク、リチャード・ラメイ監督『ディメンシャ13(原題:Dementia 13)』

 

ホラー映画スティーヴン・キング原作の“手錠プレイ”ホラー、マイク・フラナガン監督『ジェラルドのゲーム』

 

ホラー映画現代に息づく恐怖の根源を描いたAmazonビデオ配信のホラー作品、アーロン・マーンケ製作『ロア(原題:Lore)』

 

月白貉 - Mujina Tsukishiro