ヤギの、呪詛日記。
唐突だが、ぼくが死んでも葬式なんかしなくていいし、体を焼いたあとの遺骨とか遺灰を墓なんかに入れなくていいから、川か海にでも流すか、あるいは原野や山岳地帯にでも捨て去って欲しい。
そうすれば、水や風がいずれぼくを何処かに運びさるだろうから。
まあ極論を言えば焼かなくてもいい。倒れた場所でドンドコ腐っていずれ朽ち果てるだろうから。
これは俗に言う公開型の独り言遺言であるが。
ぼくは仏教徒ではないし、その他の宗教を信仰しているわけでもない。墓参りとか神社に参拝とか、かつてはあまり意味も理解せずに、仏教と神道を混合したような行為をしていたけれど、最近めっきりどちらもしていない。ただ寺院とか神社を見かけると必ず中に入りたくなるのは、おそらくは民俗学的な好奇心からである。
無意識に信仰しているかも知れない宗教があるとすれば、それは大凡自然に対する畏敬の念、つまり自然崇拝的なものであろう。
他の国はどうか知らないが、日本は宗教のビジネス化が極めてえげつないように感じる。信仰というものは、例えばだが、結婚式とか葬式に大枚を叩くことではないはずである。今に始まったことではないが、本質がねじ曲がってしまっている。
さて、今日は手短に、今日起きた最大の出来事を書いて終わりにしたい。
何だが朝からやけに便秘気味だったのだが先ほど解消された。しかしことを済ませたあと、いつもと大きく違って、ヤギのウンコみたいな臭いがしたので、そして物自体がデカいヤギのウンコみたいだったので、大いに「ゾッ」とした。
完全に誰かに呪詛をかけられている可能性があるので、呪詛返しをしなければなるまい。
これからそのヤギのウンコみたいなものを、タッパーに入れて川に流しにゆく。
今日は疲れちゃったので、このくらいのことしか書けない。
月白貉