ぼくと、むじなと、ラフカディオ。

かつて小泉八雲が自らの感覚で日本を歩きまわって見聞を広めたように、故郷を離れて旅を続けるぼくが、ぼくの感覚でその土地を歩き回って、見たり聞いたり嗅いだり触ったりした、ぼくの見聞録です。

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日曜日のカーテン七年戦争と、銀色ベルゼブブ討伐予告日記。

第二次カビチャタテムシ戦争勃発の日曜日かと思いきや、まったく洗っていなかった薄い方のカーテンから七年間風呂に入っていないおっさんみたいなニオイが漂ってきていたので、まずはそっちの戦争を先に終結させるべく、急遽今日立ち上がった。

 

世に言うカーテン七年戦争の勃発である。

 

とりあえず酸素系漂白剤を溶かし込んだお湯に浸けてみたのだけれど、「あっ!」という暇もないほど瞬間的に、お湯が麦茶みたいな色に変わった。

 

それはそれでなんだか楽しくなってきちゃうのだが、部屋の中に掛けてあるカーテンがいったいなんでそんなにダダ汚れているのかという疑問は残る。

 

ぼくの外出中に毎日、風呂に入っていないおっさんが勝手に家に忍び込んで、薄い方のカーテンで体を拭いていたしとしか考えられない。

 

二時間ほど薄い方のカーテンから麦茶風の何かを染み出させつつ、ついでにと思いこれまたダダ汚れている網戸戦争に取り掛かる。

 

頭に水色のタオルを巻いて汗だくになって網戸を洗いしごくと、しばらくして網戸はミスリル製の鎖帷子のごとき輝きを取り戻す。その姿を目にした時の快感は口ではとうてい言い表せない。極度に汚れているものをまっさらにきれいにするという行為は、心をトリップさせる。

 

異世界で買ってきたような輝く網戸を窓枠にはめ込んだ後に、麦茶風の何かが染み出ている薄い方のカーテンを洗濯機で洗う。30分後、洗濯機の中には生まれたてのユニコーンの赤子のような真っ白い薄い方のカーテンが横たわっていた。それを取り出すと、周囲にワケの分からないモサモサした真っ白い動物の産毛のようなものが山ほど付着していた。

 

ベランダに出て薄い方のカーテンを振り回して、その産毛みたいなものをバサバサを払い落とすのだが、後から後から湧き出てくるので、しばらくして諦めることにする。やはりこれはユニコーンの赤子なのだろうか。

 

泥土にまみれた網戸を洗い、風呂に入っていないおっさんがアカスリに使っていたカーテンを洗い、部屋の中もざっと掃除して、家の中に、にわかに楽園かの如き風が舞い込んできたその瞬間、窓の内側にどデカい銀バエが止まっていて、こちらを見てゲスゲスと笑っている。

 

この楽園の如きクリーンな家の中に、銀バエが!

 

半日かけて築き上げた我がパラダイスが、その瞬間に音を立てて崩れ落ちはじめた。

 

「そうはさせるか!」と雄叫びを上げて、玄関に置いてある銀バエ殺しの劇薬スプレーを手に部屋に戻ってくると、銀バエはまだゲスゲス笑っていて、時々笑いながら床に嘔吐したりしている。

 

ぼくはありったけの罵声を銀バエに浴びせながら、劇薬スプレーをも銀バエに浴びせかけた。すると銀バエは聞いたことのないような凄まじい奇声をあげてから、家の中奥深くへ飛び去り、姿を消してしまった。

 

半ば楽園と化した家の中に、死に損ないの体長30センチほどの銀バエが隠れているというのが、現在の状況である。

 

「あの銀バエさえ現れなければ!クソがっ!フ◯ック!!」と、ぼくは神を呪うようにして天に向かって悪態をついた。

 

今から、半ば狂いながら家の中に姿を潜めている銀バエ討伐のために、旅の仲間を見つけるべく外出しなければならない。同時にインターネットでも募集しよう。

 

旅の仲間募集中。

人間でもエルフでもドワーフでも構いません。報酬はありませんし、歴史に名を残すこともありませんが、旅はある程度楽しいはずです。

 

でもやっぱり、ひとりでなんとかしよう。

 

その前に、今日はもう疲れたからビール買いに行こう。

 

日曜日のカーテン七年戦争と、銀色ベルゼブブ討伐予告日記。

 

 

 

ビール クアーズライト 缶 330ml×24本

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ビール クアーズライト ボトル 330ml×24本

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月白貉