ぼくと、むじなと、ラフカディオ。

かつて小泉八雲ことパトリック・ラフカディオ・ハーン (Patrick Lafcadio Hearn)が、自らの感覚で古き日本を歩きまわって独自の感性で見聞を広めたように、遠く故郷を離れてあてどなき夢想の旅を続けるぼくが、むじなと、そしてラフカディオと一緒に、見たり聞いたり匂ったり触ったりした、ぼくと、むじなと、ラフカディオの見聞録です。

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シェーン・ブラック監督『ザ・プレデター』の“ハンター”写真が遂に公開!これは遺伝子操作による地球製クローン・ハンターか?

2018年8月3日の米国公開に向けて順調にかどうかは定かではないが制作が進められている『プレデター』(Predator)フランチャイズの最新作であり正統的な続編、シェーン・ブラック(Shane Black)監督による『ザ・プレデター(原題:The Predator)』。

 

本作品の当初の公開予定は2018年2月9日と発表されていたのだが、先頃公開日の変更が発表され、なんと2018年8月3日という約6ヶ月もの延期となっている。

 

ちなみにブラック監督はご存知のように、第1作目のジョン・マクティアナン(John McTiernan)監督による『プレデター』で、特殊部隊の通信兵リック・ホーキンス(Rick Hawkins)役を演じている人物である。

 

そして以前から話題を集めていた本作品は2017年2月20、遂にクランクインを果たしている。

 

 

このウェブログでも何度か本作品の話題には触れているのですでに取り上げているが、以下が撮影初日の出演者と監督の集合写真である。

 

 

写真は左から、スターリング・K・ブラウン(Sterling K. Brown)、トレバンテ・ローズ(Trevante Rhodes)、ボイド・ホルブルック(Boyd Holbrook)、オリヴィア・マンOlivia Munn)、キーガン=マイケル・キー(Keegan-Michael Key)、そして中央がシェーン・ブラック監督と子役のジェイコブ・トレンブレイ(Jacob Tremblay)である。

 

本作品のプロットに関しては現時点では公式には公開されていないが、今までわずかにではあるが、その内容を窺い知ることが出来る写真が公開されている。

 

 

前述の出演者に加えて写真に写っているのは、左からトランプを持ったアルフィー・アレン(Alfie Evan Allen)、左奥のトーマス・ジェーン(Thomas Jane)、そして右奥のオーガストアギレラ(Augusto Aguilera)である。さらに、先日英国のエンターテインメント・メディア“Digital Spy”には、本作品初露出となる撮影現場での写真も公開されている。

 

 

写真ヴィジュアル以外の情報としては、まず本作品へのカメオ出演が噂されていた第1作目『プレデター』の主演アーノルド・シュワルツェネッガー(Arnold Alois Schwarzenegger)は、YAHOO!MOVIESのインタビューで以下のように述べているそうである。

 

They asked me, and I read it, and I didn’t like it — whatever they offered. So I’m not going to do that, no. Except if there’s a chance that they rewrite it, or make it a more significant role. But the way it is now, no, I won’t do that.

「出演依頼の話があって脚本には目を通したが、あまり好ましくなかったので出演は考えていない。脚本を書き直すか、あるいはより重要な役柄にならない限りはね。しかし今のところは、出演はないよ」

 

シュワルツネッガーがどんな役柄での出演を想定して脚本が書かれていたのかは定かではないが、現時点ではほぼ出演はないということである。

 

またブラック監督は自身のツイッターで以下のようなことを述べている。

 

 

「私はプレデター・スーツを身にまとった7フィートの背の高い紳士の隣に立っていますよ。そう、完全にCGIではないんです。」

 

つまり本作品における“ハンター”は、近年のSF映画におけるクリーチャー表現では当たり前になりつつあるフルCGI仕様ではなく、過去の『プレデター』シリーズと同様のアナログな特殊メイクを取り入れた表現になっているということである。

 

シュワルツェネッガーは出演しないという残念な情報と、ハンターがフルCGIではないという愛好家にはちょっとうれしい情報である。

 

そんな折、本作品の最新情報として浮上してきたのが、今回取り上げる衝撃的な1枚の写真である。まずはご覧いただきたい。

 

 

これは写真家のジャロッド・アウ(Jarrod Au)によって撮影されたもので、彼のインスタグラムに公開されている。おそらく彼は本作品のセット・フォトグラファーを担っているのかもしれない。

 

写真には、前述のDigital Spyに掲載されているコチラの撮影現場写真と同様の装甲車が写し出されている。また写真の中にトレバンテ・ローズとキーガン=マイケル・キー、そして奥にはトーマス・ジェーンらしき人物も写っている。そして注目すべきはもちろん、本作品初露出となる“ハンター”の姿がなんと2体も写っていることである。さらには、過去の『プレデター』シリーズでは人間に敵対的であったハンターが装甲車に同乗している上に、その内1体は明らかにカモフラ柄の軍用カーゴパンツらしきものを着用しているのである。

 

これが本番中の写真ではないにせよ、ここに写っている2体のハンターは確実に周囲の人間とは敵対していない存在だということを物語っている。つまり本作品には、何らかの人間勢力と行動を共にしている、人間と協力関係にあるハンターたちが登場するということであり、さらに人間の衣服を着用しているということから考えると、瞬間的な協力関係ではなく、ある程度以上人間たちとのコミュニケーションが取れているという友好関係の証なのではないのだろうか。

 

プレデター』愛好家の方はご存知のように、シリーズ第2作目のスティーヴン・ホプキンス(Stephen Hopkins)監督による『プレデター2』(Predator 2)では、ダニー・グローヴァー(Danny Glover)演じる主人公のマイク・ハリガン警部補(Lieutenant Mike Harrigan)が、同作品に登場するハンターを倒した際に、クライマックスで登場する別のハンターから賞賛されるというシーンが描かれている。

 

また『エイリアン』とのクロスオーバー作品であるポール・W・S・アンダーソン(Paul W. S. Anderson)監督の『エイリアンVSプレデター』(Alien vs. Predator、AVP)では、主人公のサナ・レイサン(Sanaa Lathan)演じる女性登山家のアレクサ・ウッズ(Alexa Woods)が、物語のクライマックスにおけるゼノモーフとハンターが死闘を繰り広げる場面で、劣勢に陥っているハンターと瞬間的な協力関係を築くという場面も存在する。しかし、これらの状況はあくまでもごく瞬間的な協力関係であって、今回の写真におけるものとはずいぶん異なっている。

 

では写真のハンターたちは一体何者なのか?

 

ここでその答えに繋がるヒントが、同じく『プレデター2』で描かれている。同作品でゲイリー・ビジー(Gary Busey)が演じるピーター・キース(Peter Keyes)特別捜査官は、政府の命を受けて極秘裏に“ハンター捕獲作戦”なるプロジェクトを指揮しているのである。これは第1作目『プレデター』で、南米ジャングルでのハンターによる特殊部隊襲撃事件の情報を入手した米国政府が、その調査の末に地球外知的生命体であるハンターの存在を知り、地球を訪れているハンター生け捕りを指示しているというものである。

 

生け捕りの目的については、作品中ではあまり詳細には描かれていなかったと記憶しているが、おそらく主には軍事的利用という目的が挙げられるだろう。つまり、捕獲したハンターの持つ最新テクノロジーから得られる情報による強力な軍事兵器開発とか、彼らの遺伝子を採取して研究することにより、遺伝子工学を駆使した殺戮者の複製、つまり戦争にからんだ人間以外の兵士や、あるいは政府の汚れ役として影の仕事を担う暗殺要員のような存在を生み出すことを目的としているわけである。

 

これらのことから考えて、『プレデター』シリーズの正統的な続編だと言われている本作品における今回の写真のハンターたちは、米国政府が遺伝子操作によって生み出したハンターの複製、“地球製”のクローン・ハンターだということになる。さらに物語として考えられることは、このクローン・ハンターと人間のグループに敵対するのは、もちろん地球外からの生粋ハンターだろうということである。

 

つまり、ブラック監督の『ザ・プレデター』は、地球製クローン・ハンターと純血天然モノの純ハンターによる死闘が描かれるまったく新しい形の『プレデター』作品になるということである。

 

いやはや、盛り上がってまいりました。

 

というわけで、今回の写真から探れる情報はここまでであるが、最後に懐かしい第1作目、『プレデター』の予告編を観ながら、閉幕とさせていただきたい。

 

 

 

 

 

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月白貉 - Mujina Tsukishiro