ぼくと、むじなと、ラフカディオ。

かつて小泉八雲ことパトリック・ラフカディオ・ハーン (Patrick Lafcadio Hearn)が、自らの感覚で古き日本を歩きまわって独自の感性で見聞を広めたように、遠く故郷を離れてあてどなき夢想の旅を続けるぼくが、むじなと、そしてラフカディオと一緒に、見たり聞いたり匂ったり触ったりした、ぼくと、むじなと、ラフカディオの見聞録です。

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“コヴェナント号”に乗っているもうひとりのマイケル・ファスベンダーの名前はウォルター、『エイリアン: コヴェナント』におけるアンドロイド問題。

米国公開日である2017年5月19日(日本では2017年9月)に向けて、リドリー・スコット(Sir Ridley Scott)の『エイリアン: コヴェナント』(Alien: Covenant)プロモーションが加速し出している昨今、でもぼくは本編を観るまで情報を極力遮断するという誓いを立てたので、今後登場する予告編やスチールあるいはストーリーラインに関する事柄には目を瞑る意向である。

 

ただ、本作品に関しては本編のサイドストーリーとして、本編の補足的な映像作品がプロモーションの一環的に公開され続けている。

 

例えば先日このウェブログでも触れている、本編の前日譚的な、コヴェナント号の乗組員による“最後の晩餐”などがそれである。

 

関連記事“RUN”からの“HIDE”、『エイリアン: コヴェナント』の最新ポスター・ヴィジュアルと予告編が公開。


そして再び同様のサイドストーリー映像が公開されたので、取り上げてみたい。予告編ではないようなので、この類の映像には目を通すことにしている。

 

ちなみに本作品のプロモーションの傾向として、予告編に対する予告編を公開して“焦らす”作戦を採っている。つまり予告編やプロモーション映像に対する予告編あるいはティザーを数日前に公開して、何月何日に予告編を公開するぞ!と宣言するのである。まあひとつには公式チャンネルの再生回数を跳ね上げるためなのかもしれないけれど、やや過剰である。

 

さて、今回公開されたのは『Alien: Covenant | Meet Walter』という作品、当然こちらについても先行してティザーがお目見えしたので、まずはそのティザーを、まあもう本編が公開されているので観なくてもいいけれど、一応取り上げておく。

 

 

ちなみに動画公開と同時に関連するポスター・ヴィジュアルも公開されている。

 

Alien: Covenant | Meet Walter

image source : 20th Century Fox (@20thcenturyfox) | Twitter

 

さてでは、今回の動画は何かというと、まあ本編は2分ほどの短い作品なので実際に観ていただくのが一番であるが、すこしだけ説明を加えておく。

 

前作の『プロメテウス』(Prometheus)において、マイケル・ファスベェンダー(Michael Fassbender)が演じるデヴィッドというアンドロイドが登場する。

 

そして引き続き本作品にもデヴィッドは登場すると思うのだが、前作の『プロメテウス』から引き続く物語とは別軸のコヴェナント号の乗組員の中にも、マイケル・ファスベェンダーの姿が見受けられる。これは以前このウェブログでも取り上げた“集合写真”の話の際に少しだけ触れている。詳細が気になる方は、以下の記事にてどうぞ。

 

関連記事ハリウッド映画のプロモーションは集合写真で決まりだね、『エイリアン: コヴェナント』とか『ハン・ソロ・ストーリー』とか『ザ・プレデター』とか。


なんでエリザベス・ショウ役のノオミ・ラパス(Noomi Rapace)と一緒のはずのマイケル・ファスベェンダーがコヴェナント号に乗ってるの?というわけだが、これはおそらく量産型のアンドロイドなので、デヴィッドとは別物の同じタイプのアンドロイドが宇宙船に同乗しているという設定なのだと思う。ストーリー情報を遮断しているので、あくまで個人的な憶測だが、たぶんそうだろう。

 

過去の『エイリアン』シリーズでも、企業絡みの宇宙船には必ず一体アンドロイドが同乗している。

 

ちなみにジェームズ・キャメロン(James Francis Cameron)の『エイリアン2』(Aliens)では、ランス・ヘンリクセン(Lance Henriksen)が演じるランス・ビショップ(Lance Bishop) というアンドロイドが登場しており、このアンドロイドは引き続きデヴィッド・フィンチャー(David Fincher)の『エイリアン3』(Alien³)にも登場するが・・・、もう一体、あっ、この先は実際に本編をご覧頂いたほうがいいだろう。

 

そしてさらに、クロスオーバー作品である『エイリアンVSプレデター』(Alien vs. Predator、AVP)にも、この『エイリアン2』以降のアンドロイド“ビショップ”問題として重要な人物が登場している。もちろんランス・ヘンリクセンが演じている。こちらも詳細を話してしまうと未鑑賞の方の楽しみを損なう可能性があるので、本編でご確認いただきたい。

 

 

『エイリアンVSプレデター』の本編自体は、大しておもしろい作品ではないけれどね。

 

ちなみにリドリー・スコットジェームズ・キャメロンでは、『エイリアン』フランチャイズにおける続編製作に対する思いの方向性がやや違うようではあるが、『エイリアン2』から続くアンドロイド“ビショップ”問題は、カタチを変えて『エイリアン: コヴェナント』にも受け継がれているような気もする。

 

というわけで、今回公開された『Meet Walter』という作品は、おそらくコヴェナント号に同乗しているであろう“ウォルター”という名前のアンドロイドの物語である。

 

では、興味のある方はぜひご覧いただきたい。

 

 

 

 

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月白貉