ぼくと、むじなと、ラフカディオ。

かつて小泉八雲ことパトリック・ラフカディオ・ハーン (Patrick Lafcadio Hearn)が、自らの感覚で古き日本を歩きまわって独自の感性で見聞を広めたように、遠く故郷を離れてあてどなき夢想の旅を続けるぼくが、むじなと、そしてラフカディオと一緒に、見たり聞いたり匂ったり触ったりした、ぼくと、むじなと、ラフカディオの見聞録です。

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地下倉庫には何かが潜んでいる、スウェーデンの物置短編ホラー『STORAGE』。

ずいぶん昔の話だが、引っ越しのために部屋を探していて幾つかの物件を内見した際に、とあるマンションの条件として、部屋とは別に“地下の物置スペース”が付いていますよ、という物件があった。つまり物件の地下に倉庫のような空間があり、小さな個室として住人ごとに個別の物置が確保されているというわけ。

 

それはちょっと便利かもなあと思い、その地下倉庫を見せてもらったのだが、イメージとしてはホラー映画に出てくるような廃墟と化した精神科病棟みたいで、ものすごく恐ろしかった。確かに個室は個室なのだが、個室の中は全面コンクリートのちょっと広い電話ボックスくらいの空間で、ドアは鉄製で開く時に「ギィィィ・・・」と音がなるようなもの。ドアには窓がついていないため、内部の電気を付けずにドアを閉めると本当に真っ暗になるような場所だった。案内してくれた不動産屋の女性は「ねえ、なかなかいいでしょ?」と言って笑顔を浮かべていたが、ぼくはまったくいいとは思わなかった。

 

アメリカ映画を観ていると、集合住宅の地下倉庫というのは割にメジャーなもののようなイメージを受けるが、ことホラー映画などで言えば、家の地下や地下倉庫では必ず恐怖体験をするというセオリーがある。

 

というわけで、今回はそんな地下倉庫にまつわるホラーな短編作品を取り上げたい。

 

ヘンリー・チュー(Henry Chu)とステファン・サンドバーグ(Stefan Sundberg)の制作による『STORAGE』というスウェーデンの作品である。

 

STORAGE

image source : STORAGE - Short Horror Film

 

タイトルはもちろんそのまま、「倉庫」という意味。

 

本作品の中で、まあ当然、地下倉庫怖いよなあとなるのは前置きからして予想できると思うのだが、要素として意外と怖いのがスマートフォン・・・、だと個人的には感じた。

 

というわけで、5分半ほどの作品なので余計な説明は不要であろう。日曜日の暇な時間を恐怖で満たしたいという方は、ぜひご覧いただきたい。ただもし、地下倉庫を利用している方は当分の間、倉庫には行きたくなくなるだろうけれど。

 

 

 

 

 

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月白貉