ぼくと、むじなと、ラフカディオ。

かつて小泉八雲ことパトリック・ラフカディオ・ハーン (Patrick Lafcadio Hearn)が、自らの感覚で古き日本を歩きまわって独自の感性で見聞を広めたように、遠く故郷を離れてあてどなき夢想の旅を続けるぼくが、むじなと、そしてラフカディオと一緒に、見たり聞いたり匂ったり触ったりした、ぼくと、むじなと、ラフカディオの見聞録です。

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ぼくと、映画。

かつてインターネットなどない時代には、映画の情報はもっぱら月刊の映画雑誌で入手していた。

 

ちなみにぼくは廃刊してしまった“ロードショー”派で、ずいぶん長く愛読していた。巻末のハリウッドスター似顔絵コーナーに一度だけ投稿したこともある、中学生の頃だったかな、採用されなかったけれど・・・。

 

ちなみにロードショーは2008年11月21日発売の2009年1月号を最後に廃刊となった。ぼくも読んでいた1980年代には約35万部だった販売数が、最後は約5万部まで減っていたという・・・、なんだか悲しい話である。

 

ROADSHOW (ロードショー) 2009年 01月号 [雑誌]

ROADSHOW (ロードショー) 2009年 01月号 [雑誌]

 

 

いまはインターネットの普及により、望めば世界中の様々な映画情報が手に入る。まあそれは嬉しいことでもあるし、映画好きのぼく自身も暇さえあれば世界中の映画情報に目を向けてしまいがちなのだが、一方で時々ふと思うのが、情報が限られている中の一ヶ月に一度のロードショーがどれだけ心躍るものだったかということ。

 

情報過多の時代はさらにあらぬ方向へと速度を増しているような気がする。それは暴走あるいは狂走といっても過言ではないだろう。

 

インターネットで映画の情報を得て、YouTubeで予告編を観て、さらにはVODで本編を観るというのが当たり前の昨今。ちなみにぼくは、YouTubeで予告編は観るけれど、本編は映画館か、あるいは購入かレンタルかのソフトでしか鑑賞しない。まあインターネットでしか観られな自主制作的なものはvimeoとかでけっこう観るけれどね・・・。

 

ただいわゆる長編の映画というものに関しては、無尽蔵に与えられるのではなく、求める数少ないものだけを自ら探しに行きたいという、半ば無意識的な思いがある。

 

映画館の最前列のど真ん中を陣取ったり、大好きな映画を中古店で探し当てたり、何時間もレンタル店の中を巡る回ったり、そういうことを含めての映画鑑賞が、昔から、そして今も好きなのである。

 

そもそも映画とは映画館のスクリーンで鑑賞するために作られた芸術作品、まあずい分前から厳密な定義はカタチばかりになりつつあるが・・・、映画は映画館で観るに越したことはない。

 

とまあそんなことを思いつつも、YouTubeで見知らぬ新作の予告編なんか見つけるとワクワクしちゃってウェブログに綴っちゃったりしている自分がいたり、昔に比べて映画館への足が遠のきつつある自分がいたりして、時々自己嫌悪に陥る。結局生きていると、大いに矛盾と葛藤と、そして苦悩の日々なのだよなあ。

 

さて、実は今回は、今は亡きピーター・オトゥールが出演している最新のアクション映画の話題を取り上げようと思って書き出したのだが、うっかりして、まったく違う内容になったのでこのあたりで締めくくりたい。

 

ちなみに話しついでだが、数日前に夜お酒を飲みながら『ニュー・シネマ・パラダイス』(Nuovo Cinema Paradiso)を観返していて、エンディングで泣きそうになったなあと、この文章を書きながら思い出した。

 

Nuovo Cinema Paradiso

image source : Nuovo Cinema Paradiso (1988) © 1998 - Miramax

 

なんだかんだいって、ぼくが生きている意味は、質素だけれど美味しい食事と、酒と、映画だなと思う。本当は他にもいっぱいあるけれど、その三要素のひとつでも欠けたら、生きてる必要なんかないと思っている。

 

極論を言えばさ、生に対しての執着に比べたら、酒と肴と映画への執着の方が勝るということである。

 

生きてゆくには、そのくらいがちょうどいいよ。

 

最後に、何度観ても泣きそうになっちゃう映画『ニュー・シネマ・パラダイス』の予告編、お暇な映画好きは、ぜひどうぞ。

 

 

 

 

Nuovo Cinema Paradiso

Nuovo Cinema Paradiso

 

 

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月白貉