ぼくと、むじなと、ラフカディオ。

かつて小泉八雲ことパトリック・ラフカディオ・ハーン (Patrick Lafcadio Hearn)が、自らの感覚で古き日本を歩きまわって独自の感性で見聞を広めたように、遠く故郷を離れてあてどなき夢想の旅を続けるぼくが、むじなと、そしてラフカディオと一緒に、見たり聞いたり匂ったり触ったりした、ぼくと、むじなと、ラフカディオの見聞録です。

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リドリー・スコット監督の『エイリアン: コヴナント』、ついに公式ポスタービジュアルが公開!

2017年公開を予定している、リドリー・スコット監督の『エイリアン: コヴナント』(Alien: Covenant)。

 

Alien: Covenant

Photo by Mark Rogers - © Twentieth Century Fox Film Corporation

 

この作品は、同監督の代表作であるSF映画の至宝『エイリアン』(Alien)の前日譚を描いた『プロメテウス』(Prometheus)の続編にあたるものであり、この『プロメテウス』を含む『エイリアン』前日譚としての続編は、『エイリアン: コヴナント』を含めて全四部作になるという壮大な構想が発表されている。

 

当初、監督であるリドリー・スコットは『プロメテウス』に続く第二章に言及した際に、続編のタイトルは『エイリアン: パラダイス・ロスト』(Alien: Covenant: Paradise Lost)だと語っていたのだが、その後の正式発表で『エイリアン: コヴナント』と決定したという経緯がある。

 

そして、『プロメテウス』を鑑賞済みの方は、やはり続編における重要な言葉「コヴナント」(Covenant)の意味合いが大いに気にかかるところであろう。

 

本作品のストーリーにおいては、この「コヴナント」とはコロニー船に付けられた固有の名称であり、つまり本作品に登場する宇宙船コヴナント号を指す言葉である。

 

このコヴナント号が宇宙を航海中にたどり着いた未知の惑星は楽園ではなく暗く危険な場所だった・・・、そしてそこには前作の『プロメテウス』の生存者、デヴィッドとエリザベスが・・・、というのが本作品の物語になっているそうである。

 

また、この「Covenant」という言葉自体の意味はと言えば「契約」、「盟約」、あるいは「誓約」などと訳され、神学でいうところの「神とイスラエル人との間の聖約」という意味も込められている。それがおそらくは、本作品に込められた核とも言える。

 

前作における「Prometheus」とは、ご存知のようにギリシャ神話に登場する「プロメテウス」という神の名前である。

 

全知全能の神ゼウスの反対を押し切り、未熟なる存在の人類に「神の焔」、つまり天地創造の力を持つ「火」を与えた神として知られ、またその人類自体を創造した神とも言われている。人類は火を手に入れたことで自分たちの進化や文明の発展を大いに成し遂げるが、人類に火を与えることを強く反対したゼウスが危惧し、そして予言した通り、人類はその火を使って武器を作り出し、その武器を使って人類同士で戦争を始めだすことになる。

 

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『エイリアン』前日譚筆頭の第一章として公開された『プロメテウス』を観てもわかるように、この全四部作では、なにか壮大な神話的テーマが語られるに違いない。

 

出演は前作から引き続くデヴィッド役のマイケル・ファスベンダー(Michael Fassbender)とエリザベス・ショウ役のノオミ・ラパス(Noomi Rapace)。

 

Prometheus

Photo by Kerry Brown - © 2011 Twentieth Century Fox Film Corporation. All rights reserved. 

 

加えて、キャサリン・ウォーターストン(Katherine Waterston)、ダニー・マクブライド(Danny McBride)、ジャシー・スモレット(Jussie Smollett)、エイミー・サイメッツ(Amy Seimetz)、カルメン・イジョゴ(Carmen Ejogo)、ビリー・クラダップ(Billy Crudup)、アレクサンダー・イングランド(Alexander England)、ベンジャミン・リグビー(Benjamin Rigby)、デミアン・ビチル(Demián Bichir)、カリー・ヘルナンデス(Callie Hernandez)などが発表されている。

 

また出演者の中には、前作で登場したピーター・ウェイランド役のガイ・ピアースの名前もあがっているので、回想シーンか何かで登場するのだろうか。

 

公開までまだしばらく時間があるということもあり、この『エイリアン: コヴナント』の情報は現時点では限られたものしか姿を現していない。

 

しかしついに、そのポスターイメージの第一弾が20世紀フォックスより公開された。

 

Alien: Covenant

image source : 20th Century Fox (@20thcenturyfox) | Twitter

 

映画の公開は2017年8月4日だとばかり思っていたのだけれど、ポスターには「MAY 19」の文字が、あれ・・・、5月19日に公開が早まったのだろうか・・・。

 

まあそれはさておき、ポスターには暗闇に不気味に浮かぶゼノモーフの頭部と滴る唾液、ポスター上部には「RUN」の文字が記されている。「逃げろ」ってことかな。

 

このゼノモーフの頭部を見る限りだと、前回の「プロメテウス」のラストに登場した新型のゼノモーフではなく、第一作目の『エイリアン』に登場する、H・R・ギーガーのよって生み出されたビックチャップの造形に近いものに感じられる。

 

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まあいずれにせよ、公開も前倒しになったみたいだし、劇場公開が待ち遠しいなあ。

 

 

 

 

 

月白貉