ぼくと、むじなと、ラフカディオ。

かつて小泉八雲ことパトリック・ラフカディオ・ハーン (Patrick Lafcadio Hearn)が、自らの感覚で古き日本を歩きまわって独自の感性で見聞を広めたように、遠く故郷を離れてあてどなき夢想の旅を続けるぼくが、むじなと、そしてラフカディオと一緒に、見たり聞いたり匂ったり触ったりした、ぼくと、むじなと、ラフカディオの見聞録です。

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ホテルの部屋のトイレに、コモドオオトカゲがいるという恐怖。

数年前に山間部の小さな集落で暮らしている頃、まあ周囲の自然が大いに豊富なため、部屋の中でもそうなのだが、トイレに入ると予期せぬ訪問者が待ち構えているということはざらであった。

 

昆虫類、カメムシやカナブンやゴキブリ、あるいは大型の蜘蛛、巨大なムカデやゲジゲジ、コウロギ、大きな蛾、蚊や蝿の大群、そしてそういう虫どもを追いかけてくるのかどうか知らないがヤモリ、一番ビビったのは蛇がいたことだったが。

 

それでもまあ、人間の命を脅かすようなものは、流石に日本のトイレでは、そうそう待ち構えていないだろうと思う。

 

ところがインドネシアのトイレには、コモドオオトカゲが待ち構えていることがあるらしい。

 

BBCの『Planet Earth II』のカメラマンMark MacEwenさんが宿泊中のホテルのトイレに、巨大なコモドオオトカゲが待ち構えていて、狼狽したそうである。

 

 

そりゃあ狼狽するだろうなあ、もはや動物パニック映画のワンシーンだろうなあ。

 

なぜそこにいたのかという理由は不明らしいが、その模様が撮影されているので、興味がある方はご覧いただきたい。

 

 

完全にコモドオオトカゲだし、人間がまたがって乗れるサイズである。

 

威嚇しているのか人間をあざ笑っているのかは知らないが、部屋で糞までたれている。

 

コモドオオトカゲの口中には食べ残しを栄養とする7種類以上の腐敗菌が増殖していて、噛み付かれた獲物は敗血症を発症して死亡するという説が長い間あったようであるが、実際には獲物の血液の凝固を妨げ、失血によるショック状態を引き起こす毒を持っているとの研究成果が発表されているらしい。どちらにせよ恐ろしいけれど。

 

また、このコモドオオトカゲは、幼体の頃から飼育した個体に関しては、人間や飼育環境にも適応するそうである。きちんと飼い馴らせば、飼い主と一緒に散歩するほどに馴れるらしい。

 

しかし一方では、1974年に成人男性が襲われ食べられたという記録があるそうで、1980年以降にも主にリンチャ島で8件の人間への襲撃例があるという。

 

つまり人間を捕食する可能性もあるということ。

 

数年前だが、東京都内のコアな某ペットショップで、ありえないくらいマニアックな爬虫類や昆虫を売っている店があって、そこには外国産の、ほんとうにこんなもの売っていいのか?というような大型の蛇やらトカゲがワンサカいたのだが、例えばああいうものが逃げ出して、あるいは購入した愛好家が逃がしちゃったりして、環境に適応して繁殖して・・・。

 

そういう個体がトイレで待ち構えていないことを願うばかりである。

 

 

 

危険動物との戦い方マニュアル (「もしも?」の図鑑)

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Papo(パポ) コモドオオトカゲ PVC PA50103

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月白貉