ぼくと、むじなと、ラフカディオ。

かつて小泉八雲が自らの感覚で日本を歩きまわって見聞を広めたように、故郷を離れて旅を続けるぼくが、ぼくの感覚でその土地を歩き回って、見たり聞いたり嗅いだり触ったりした、ぼくの見聞録です。

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ローデンスタインの太陽

この五日間で、思いもよらず物語は大きな展開をみせる。ぼくがこれから生きてゆく上でとても大切なことが、ふたつ動き出した。

 

真夜中の広野を進む疲れ果てたぼくはある日、薄明かりをたずさえたキャラバンに遭遇する。

 

すれ違うそのキャラバンの中に二人、不思議な鉱物を首に下げた盲目の僧侶が混じっている。そしてすれ違いざまに、二人の僧侶それぞれがぼくにこう告げる。

 

「それは、突然にはじまるのです。」

 

「今が、その時です。」

 

不意に両足に何百キロという足枷を課せられたような重みを感じる。けれどそれさえも苦にはならない浮遊感を同時に感じる。この感覚を、ぼくは長い間忘れていた。

 

羽のロウが溶けてしまうほど高くは望まない。でも、もっと高く。

 

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月白貉