ぼくと、むじなと、ラフカディオ。

かつて小泉八雲が自らの感覚で日本を歩きまわって見聞を広めたように、故郷を離れて旅を続けるぼくが、ぼくの感覚でその土地を歩き回って、見たり聞いたり嗅いだり触ったりした、ぼくの見聞録です。

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きみとぼくの雨傘

彼女は振り返ってこう言った。

 

スタンド・バイ・ミーって歌があるでしょ、

 

時々きみが口ずさんでる歌。 空が落っこちてきても、 山が崩れてきても、 ぼくは泣かないよって。 わたしはそんなことあったら、 きっと泣いちゃうかも。 こわくて泣いちゃう。 泣き叫んじゃうかも。 たとえきみがそばにいたって。 でもだから、 そばにいてほしいよって思うのかも。」

 

きみとぼくの雨傘

 

その日は大雨が降っていて、 二人がさしている安物の傘の意味なんかほとんどないくらいだった。

 

「いま泣いているの?」

 

顔までびしょ濡れの彼女に、 ぼくがふざけて聞いてみると、 彼女は「もちろん泣いているんだよ!」と大声で叫んで、 持っている傘を空に向かって投げ飛ばした。

 

傘は空には飛んでゆかずに、 すぐにアスファルトの道路に叩き付けられた。

 

 

 

スタンド・バイ・ミー―恐怖の四季 秋冬編 (新潮文庫)

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スタンド・バイ・ミー <OST1000>

スタンド・バイ・ミー

 
STAND BY ME :Original Motion Picture Soundtrack

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月白貉