ぼくと、むじなと、ラフカディオ。

かつて小泉八雲ことパトリック・ラフカディオ・ハーン (Patrick Lafcadio Hearn)が、自らの感覚で古き日本を歩きまわって独自の感性で見聞を広めたように、遠く故郷を離れてあてどなき夢想の旅を続けるぼくが、むじなと、そしてラフカディオと一緒に、見たり聞いたり匂ったり触ったりした、ぼくと、むじなと、ラフカディオの見聞録です。

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ツノフノリタケ(Calocera cornea)- 松江城マッシュルームマップ

中華料理に使われるきのこといえば、ぼくはまず真っ先にキクラゲを思い浮かべる。あの造形やコリコリとした歯ごたえがぼくはなかなか好きなのである。

 

最近外食を滅多にしないぼくとしては、もちろん中華料理も自分で作るが、なかなか自宅でキクラゲを使うというのはなんとなくハードルが高い。わざわざスーパーまで行って、中華料理を作るためだけにキクラゲを購入してくるという行為になんとなく抵抗があるのだ。シイタケやシメジみたいに、とりあえず買っておけば何かに使うだろうという感覚で買えないのがキクラゲなのである。

 

でもやっぱりスープやサラダや酢の物や炒めものにキクラゲが入っている中華と入っていない中華では、雲泥の差どころではない。だから近所にキクラゲが自生していればいいなあと常々夢見ている。

 

というわけで、今回のハンティングきのこは「ツノフノリタケ」である。

 

松江城マッシュルームマップ - ツノフノリタケ -

 

アカキクラゲ科ニカワホウキタケ属のきのこで、学名を「Calocera cornea」、漢字で書くと「角布海苔茸」。

 

キクラゲの仲間ではあるが食毒は不明。腐朽した樹木に発生する小さな小さな半透明の黄色いきのこである。和名の由来は布海苔に形状が似ているところから来ていると思われる。

 

これがもしキクラゲだったら、ぼくの中華料理ライフがどんなにか素晴らしくなるだろうと思いしばらく眺めていたが、たぶんこれは食用には向かない部類のきのこであろうと諦める。

 

キクラゲのことを考えていたら、きょうの夕食はキクラゲじゃなきゃ我慢できない気がしてきた。

 

そして、もしスーパーで売っていなかったら、このツノフノリタケを代用します。

 

 

 

 

 

 

月白貉