ぼくと、むじなと、ラフカディオ。

かつて小泉八雲ことパトリック・ラフカディオ・ハーン (Patrick Lafcadio Hearn)が、自らの感覚で古き日本を歩きまわって独自の感性で見聞を広めたように、遠く故郷を離れてあてどなき夢想の旅を続けるぼくが、むじなと、そしてラフカディオと一緒に、見たり聞いたり匂ったり触ったりした、ぼくと、むじなと、ラフカディオの見聞録です。

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第二章:白い猿の王国 - 『故ジュンミン・ウエダとその隣人に関する事実』

前回の話:故ジュンミン・ウエダとその隣人に関する事実 祖父の通夜と葬儀は父の判断により直接的な関わりのある親族だけの密葬として済まされ、祖父と親交のあった父の把握している限りの数人には、父が直接電話を掛けて祖父の訃報を知らせることになった。…

故ジュンミン・ウエダとその隣人に関する事実

地元の郷土史研究家だった祖父の植田潤民が、狒丈山を流れ落ちる渓流の下流域で発見されたのは2018年の年が明けて間もない頃だった。 発見したのは地元にある大学の登山サークルのグループ三人で、元日に初日の出を見るために狒丈山山頂を目指して登山に出か…

探検家パーシー・フォーセットの実話を綴ったアマゾン冒険譚、デヴィッド・グラン原作『ロスト・シティZ 探検史上、最大の謎を追え』と、映画版ジェームズ・グレイ監督『ロスト・シティZ 失われた黄金都市』

先日たまたま図書館で手に取った本を、現在読み進めている。 米国のジャーナリストであるデヴィッド・グラン(David Grann)によるノンフィクション『ロスト・シティZ 探検史上、最大の謎を追え』(The Lost City of Z)という作品である。 ロスト・シティZ …

ウエスト・ウォール - 0046地区 - ムーン・ホワイトからの報告

図書館の窓にかけられた半開きのブラインド越しに、黒々と波打つ川が見える。 今日はいつになく風が強く、川の水が鋭い風の刃で細かく切り刻まれでもするかのように痛々しい姿を晒している。 そして風は、その水の姿を見て豪快で低く憎らしい笑い声をあげて…

『クロコダイル・ダンディー』が帰ってくる!スティーヴ・ロジャース監督『ダンディー(原題:Dundee)』

かつて日本でも一世を風靡したコメディ映画『クロコダイル・ダンディー』シリーズの最新作が、遂に2018年の夏に公開されるらしい。 クロコダイル・ダンディ [DVD] 出版社/メーカー: パラマウント・ホーム・エンタテインメント・ジャパン 発売日: 2006/11/02 …

陽気な友だち、ダゴン教団のニッキー日記。

今日はニッキーが家に遊びに来るので、早い時間から夕食の準備をしていて、今おおよそ準備が整った。 ナスとパプリカのマリネ、ニンジンのサラダ、各種ベビーリーフのサラダ、ソーセージと長ネギのグリルゆで卵添え、ミートボールのトマト煮込み、パスタも作…

ジュリアス・オナ監督による最新『クローバーフィールド』作品に遂に動きが現れた!

マット・リーヴス(Matt Reeves)監督による『クローバーフィールド/HAKAISHA』(Cloverfield)、そしてダン・トラクテンバーグ(Dan Trachtenberg)監督による『10 クローバーフィールド・レーン』(10 Cloverfield Lane)の続編、つまりクローバーフィール…

ユーゴーリム(UGORIM)

私の住む町である噂が囁き出されたのは、もう一年も前のことになる。 2018年1月20日からの数日間に、この町の少年が立て続けに三人も行方不明になるという出来事が起こった。行方不明になったのは息子と同じ学校に通う小学三年生で、三人とも息子とは同じク…

いつか訪れる、夢見る日記。

午前、あるひとつの映画に感動し、同時に自分を責め、いままでの人生を悔いた。 午後、ゴーストタウンのような山の上の街を歩き、山の下の街を見下ろし、何かを思い出しつつも何かを見失い、悲しくて泣きそうになった。 久しぶりに、誰かの真面目な質問に対…

YouTuberの肝試しを描いたドイツ発のファウンド・フッテージ・ホラー、マイケル・デイビット・ペイト監督『ハイルシュテトゥン(原題:Heilstätten)』

皆さん、YouTubeって観てる? ぼくはと言えば、映画の予告編とかインディペンデントの短編映画をYouTubeで観ることはかなりあるのだけれど、それ以外はほぼ観ないと言って差し支えないと思う。 特に近年、サイトのトップに表示された「急上昇」なる欄に羅列…

死の壁に覆われた町からの短い手紙

結局のところ日常なんてものは、根源的に言えば同じことの繰り返しでしかない。その永遠に続く過酷な拷問かのような繰り返しを耐え抜くために、人は時々、いや頻繁に夢を見るのかもしれない。 ぼくの暮らす町が一見すると目には見えない特殊な壁で覆われてし…

悪魔が幼い我が子を拐いにやって来る!ブランドン・クリステンセン監督『スティル/ボーン(原題:Still/Born)』

多くの人が夜間眠っている間に夢を見ると思う、まあ人によって夜間とは限らないけれど。 そしておそらくだが、一度も夢を見たことがない!という人はいないのではないだろうかと思うが、夢というものは起きてしまうとすぐに忘れてしまう傾向にあるので、実際…

ヴァンパイア狩りと言えばトランシルヴァニア!ドラゴス・ブリガ監督『ザ・ワンダラーズ(原題:The Wanderers)』

世間には、ある程度大人になった際の生きるための生業として様々な職業というものがあり、子供の頃には、例えば小学生の頃には、「将来何になりたいの?」などという、今考えれば若干無意味なようにも感じる問いをよく投げかけられたものである。 ぼくもある…

『ターボキッド』のRKSS監督による最新作『サマー・オブ 84(原題:Summer of 84)』が2018年サンダンス映画祭に登場!

以前に当ウェブログでも話題に触れた衝撃的な面白さを誇る『ターボキッド』(Turbo Kid)の制作ユニット、RKSSこと、アヌーク・ウィッセル(Anouk Whissell)、フランソワ・シマール(François Simard)、ヨアン=カール・ウィッセル(Yoann-Karl Whissell)…

極寒の部屋に映し出された夢、ラ・ラ・ランド日記。

部屋の中で吐く息がすげえ真っ白い、つまり寒い、0度くらいだと思う。 左手も右手も霜焼けで感覚がなく、グーどころかパーもチョキも、ダブルピースも出来ない。それでもなんとか固まった指をキーボドに打ち付けて、レトロフューチャーなサイボーグばりの動…

世界貿易上の障壁は、左手の霜焼け重度注意報である日記。

昨日、大雪の中を呑気にスキップしながらヌンチャク振り回して歩いていたら、左手の指の関節部分がとんでもない霜焼けになってしまい、三倍くらいに腫れ上がって紫色になり、指が曲がらねえ。 そして激痛で、もう一回言うけど、指が曲がらねえ。 つまりグー…

『ラ・ラ・ランド』観てみるかって思った雪降る午後と、一緒に付いてきちゃった愉快な映画たち日記。

ぼくの近年の映画鑑賞の手段としてもっとも多いのは、残念ながら映画館へ足を運ぶことではなく、近隣のレンタル店でソフトをレンタルしてきての自宅での鑑賞である。 ちなみに昨今大いにメジャーとなりつつあるビデオ・オン・デマンド、俗にVODなどと呼ばれ…

雪屋とコンコンと、混沌の桶屋日記。

最近、寝坊を連発して朝食を食べなかった日が数日あり、今日もまたうっかり寝坊をして朝食を食べる機会を逃してしまった。 世間では朝食を食べないのは健康によくないとか、いやいや反対に朝食を抜いたほうが体に良いとか、様々なことがささやかれているが、…

“WINTER IS HERE”な『ゲーム・オブ・スローンズ』に彩られたラップランドの冬季限定ホテル「スノーヴィレッジ」に泊まりたい!

フィンランドのラップランドと呼ばれる地域に、毎年冬季限定で姿を現す「スノーヴィレッジ(SnowVillage)」という場所が存在する。 これは近隣の川から切り出した氷で建造されるホテルやレストランを有する複合施設であり、ホテルがあるということは当然、…

ディズニー・チャンネル放送の青春“ゾンビ”ミュージカル映画!ポール・ホアン監督『ゾンビーズ(原題:Zombies)』

ホラー映画の中に君臨するジャンルとしてゾンビ映画なるものが存在することは多くの方の知るところではあると思うが、昨今、このゾンビ映画なるジャンルが必ずしもホラーではないケースをチラホラと見かけるようになった気がする。 まあジャンルというのは個…

伝説の巨人ヤン・シュヴァンクマイエル監督による最新であり最後の作品『蟲(原題:Hmyz、英題:Insects)』

ヤン・シュヴァンクマイエルとぼくとの出会いは、もう20数年前まで遡る。出会いと言ったって実際に逢って握手を交わしてハグしたわけでは当然ないが・・・、あの時の『アリス』の衝撃はいまでも生々しく覚えているし、もう20年来のヤン・シュヴァンクマイエ…

『潜水服は蝶の夢を見る』と『コーヒー&シガレッツ』の間に煙る、何かがいつもと違う土曜日の映画日記。

何かがいつもと違うような気がする土曜日。 朝寝坊をして、遅い朝食をとり、洗濯をして、それから二本の映画を観た。 プロジェクターを手に入れてから、家で映画を観るという行為の意味が少し変化したように思う。安物のプロジェクターで映画を観るための何…

ライフル銃で殺された人々が集う呪われた幽霊屋敷、スピエリッグ兄弟の監督による『ウィンチェスター(原題:Winchester)』

かつてぼくは米国のど田舎の町にホームステイしたことがあるのだが、その家には普通に銃が置いてあった。 そしてその町のホームセンターでも、普通に銃器のコーナーがあり、工具などと同じように銃がショーケースに並べられていて、普通に売られていた。ずい…

恐怖の都市伝説ホラー!シルヴェイン・ホワイト監督『スレンダー・マン(原題:Slender Man)』の予告編映像が遂に解禁!

昨日の記事でも述べた通り、シルヴェイン・ホワイト(Sylvain White)監督による『スレンダー・マン(原題:Slender Man)』の予告編映像が遂に公開された。 #SlenderManMovie: Check out the new poster for the upcoming horror film -- and stay tuned fo…

予告編公開は本日か!?シルヴェイン・ホワイト監督『スレンダー・マン(原題:SLENDER MAN)』のポスター・ヴィジュアルが公開!

米国時間の2018年1月3日午前6時、シルヴェイン・ホワイト(Sylvain White)監督による話題のホラー映画『スレンダー・マン(原題:Slender Man)』の予告編映像が、遂に公開されるようである! それに先駆けて数時間前、本作品の公式ポスター・ヴィジュアル…

殺人願望を持つ少年と人生を変えたい少女の物語、NETFLIX限定配信ドラマシリーズ『このサイテーな世界の終わり(原題:The End of the F**king World)』

2018年の初っ端からこんなことを言うのもなんだが、年が明けたからって特出してめでたいわけではないし、この刹那に、後悔したり苦しんだり悲しんだり、心に穴が空いたり死にそうだったりして、「全然めでたくなんかねえ」と思っている人々のほうが、圧倒的…

年始の怪談

2018年1月1日、いつもよりも圧倒的に寝坊をして午前十一時にベッドから起き上がる。 昨夜、何をするともなく物思いに耽りながら夜中の三時過ぎまで起きていたことが原因だと思うが、今日特に起きなくてはならない時間など決められているわけではなかったので…

年末の怪談

アオイが息を切らして帰ってきた。彼女が息を切らして帰ってきたことなど、この一年で一度もない。 「ねえ!」 「どっ、どうしたの?」 「まだっ、年明けてないよねっ?」 「まだ?ああ、まだね、どうしたの?」 「あそこの稲荷神社に、変なお面をかぶった人…

最後の超能力、虹色テレパシー日記。

2017年、今年最後の日も、特に何かスペシャルなことなく過ぎ去りつつある。 数年前までは、年末、特に12月31日と言えば、多少なりとも特別な過ごし方をしていた気がする。知らず知らずと世間の流れに影響を受けていたということもあるだろうが、何かこう「最…

2017年12月30日、酔いどれ予告日記。

2017年もあとほんの少しで終わる。 たぶんちょっとよそ見をしながら舌打ちしている間に終わる気がする。 そしてこの2017年、一体どんなことがあったかということは、ほぼ覚えていない。年始に『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』(Star Wars: The Force Awa…