ぼくと、むじなと、ラフカディオ。

かつて小泉八雲ことパトリック・ラフカディオ・ハーン (Patrick Lafcadio Hearn)が、自らの感覚で古き日本を歩きまわって独自の感性で見聞を広めたように、遠く故郷を離れてあてどなき夢想の旅を続けるぼくが、むじなと、そしてラフカディオと一緒に、見たり聞いたり匂ったり触ったりした、ぼくと、むじなと、ラフカディオの見聞録です。

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2017-10-05から1日間の記事一覧

第九章 - 猫の爪

前回の話:第八章 - 合図 ラゴはぼくの頭の中に合図を放つやいなや、ぼくの方には一切顔を向けずにバックパックをブンと振り回して背中に背負い直し、しかしぼくに背を向けたまま大きく右腕を振り上げ、ぼくの方に掌の甲を掲げて手を振った。それがぼくへの…

世界終末を生き延びた私に待っていた地獄、マチュー・トゥリ監督『ホスティル(原題:HOSTILE)』

もしこの世界が、あるいは人間社会が、ある日終末を迎えるとしたら、それはいったいどんな原因によるものだろうかと、時々考える。 再び巻き起こる世界大戦の末の大規模な核攻撃とか、世界規模の自然災害とか、未知の疫病の大流行とか、地球への巨大な隕石の…

人間の魂はどこにあるのか?ニール・ブロムカンプ率いるオーツ・スタジオ最新作『アダム(原題:ADAM)』

『第9地区』(District 9)、『エリジウム』(Elysium)、そして『チャッピー』(Chappie)などで知られる南アフリカ共和国出身の映画監督ニール・ブロムカンプ(Neill Blomkamp)は2017年、プロデューサーであり兄弟でもあるマイク・ブロムカンプ(Mike Blo…