ぼくと、むじなと、ラフカディオ。

かつて小泉八雲ことパトリック・ラフカディオ・ハーン (Patrick Lafcadio Hearn)が、自らの感覚で古き日本を歩きまわって独自の感性で見聞を広めたように、遠く故郷を離れてあてどなき夢想の旅を続けるぼくが、むじなと、そしてラフカディオと一緒に、見たり聞いたり匂ったり触ったりした、ぼくと、むじなと、ラフカディオの見聞録です。

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2017-07-19から1日間の記事一覧

ねえきみ、本当にコワい心霊写真って撮影したことあるかい?の話

トンネルの前まで辿り着いた頃には、すでに午後三時をまわっていた。 その日の空は呆れ返るほど幻想的な晴天で、かつて空に雲というものが浮かんでいたという事実が記憶から抹消されるほどに、まったくと言っていいほど雲ひとつない青々とし過ぎた夏空だった…

ピンク色の穴が空いている、本当はコワい入江の話。

私はあの入江の浜辺に立っている。 時刻は夕暮れ時なのか、空の半分が人の薄皮一枚めくった下にある生々しい肉のようなピンク色をしていて、もう半分は火葬場の煙突から立ちのぼる煙のような斑の灰色をしている。 私の周囲には何かが焼け焦げたような強い匂…

予告編映像公開まであとわずか?ギレルモ・デル・トロ最新作『ザ・シェイプ・オブ・ウォーター(原題:THE SHAPE OF WATER)』

みんなの大好きなメキシコ出身の映画監督と言えば、もちろんギレルモ・デル・トロ(Guillermo del Toro)、まあ厳密に言えばみんなが大好きかどうかはさっぱり知らないが、ぼく個人としては大好きな映画監督のひとりである。 そんなデル・トロの最新作『ザ・…