ぼくと、むじなと、ラフカディオ。

かつて小泉八雲ことパトリック・ラフカディオ・ハーン (Patrick Lafcadio Hearn)が、自らの感覚で古き日本を歩きまわって独自の感性で見聞を広めたように、遠く故郷を離れてあてどなき夢想の旅を続けるぼくが、むじなと、そしてラフカディオと一緒に、見たり聞いたり匂ったり触ったりした、ぼくと、むじなと、ラフカディオの見聞録です。

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2016-07-04から1日間の記事一覧

野豚ハウス

目を覚まして時計を見ると午前6時37分だった。 昨日の夜遅くに、酒を飲みながらふとした瞬間、その日が十数年前に死んだ父の命日だったということに気が付いた。ずいぶん酔っていたせいもあったのか、何だかつい数日前まで父が生きていたような錯覚に陥った…

一年生ランチ

「カナは、給食で一番好きなものは何?」 夜の七時過ぎに仕事から帰宅したシンヤがシャワーを浴びてから遅れて食卓につくと、娘のカナと妻のヨシエが食後のリンゴを齧りながら話をしていた。 「給食はキライ。」 シンヤのために食卓に準備してあったのは、豚…