ぼくと、むじなと、ラフカディオ。

かつて小泉八雲ことパトリック・ラフカディオ・ハーン (Patrick Lafcadio Hearn)が、自らの感覚で古き日本を歩きまわって独自の感性で見聞を広めたように、遠く故郷を離れてあてどなき夢想の旅を続けるぼくが、むじなと、そしてラフカディオと一緒に、見たり聞いたり匂ったり触ったりした、ぼくと、むじなと、ラフカディオの見聞録です。

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2015-11-05から1日間の記事一覧

きみとぼくの雨傘

彼女は振り返ってこう言った。 「スタンド・バイ・ミーって歌があるでしょ、 時々きみが口ずさんでる歌。 空が落っこちてきても、 山が崩れてきても、 ぼくは泣かないよって。 わたしはそんなことあったら、 きっと泣いちゃうかも。 こわくて泣いちゃう。 泣…

サンコタケ(Pseudocolus schellenbergiae)- 松江城マッシュルームマップ

オスマン・サンコンはいま何をやっているんだろう、と先日ふと思った。 まだぼくがずいぶん若かりし頃に、たしか「笑っていいとも!」の出演をきっかけにタレント活動をはじめて、つい最近まで各種バラエティーなどでよく見かけていたように思うのだが、数年…

河童ご飯

近所にある川縁でため息をついてしかめっ面をしていたら、 川からカッパが上がってきて、 へんてこな水草がたくさん絡み付いた木の枝で頭をコツンと叩かれた。 「おいおまえ、さいきん朝ご飯はたべんのか?」 とカッパは言った。 そういえばここ数ヶ月、 自…

水たまりの鰐

道路の水たまりに鰐などいないと思っているきみたちへ。 いいや、鰐はどこにだっているんだよ。 近所のカレー屋のフィンガーボールにも、 朝露の雫にも、 道路の水たまりにも。 気を付けたまえ。 いざという時に守ってくれる人を探したまえ。 安全な場所など…

クリスマスの朝

「白酒さん、私はね、この道を選んだことには後悔など微塵もするつもりはなかった、最初はね。 いつだって最初はそうでしょう、最初から後悔するとわかっていて、その道を選んだりはしませんよ、後に悔いるわけですから。」 浦島さんはぼくの方には顔を向け…